2010年09月30日
うちのアンティーク
Bonjour !
今日は雨がしとしと降って寒い日です。
こんな日は、ミルクにチコリを入れてよく煮出したチコリオレがぴったり。
穏やかな自然の甘さが優しく身体を温めてくれます。
お店用のブランケットもそろそろ新調したいなー、どこかに可愛いの売ってないかな...
こんな日はついつい家の中でまったりしちゃいます。
うちごはん用のフォカッチャがすくすくと発酵している間、いつもの机に座ってブログタイム。
横でアナナはレゴに夢中。
「うまのおうち」をせっせと作ってます。
今座っている机、実は拾ってきたもの。
5年程前、お店に行く途中、いつも通る近所のお茶屋さんの前になんだかとても可愛らしい古びた机が置いてありました。
テープで貼った画用紙に、「不用品」と太いマジックの字。
これは、是非手に入れたい。
こういう場合、けっこう大事なのは、その持ち主が手放そうとしている理由を思い浮かべつつ、もしかしたら中に何か住んでいるかも...とか、もらったらかなりボロボロだったから結局捨てに行かなきゃならないなんていうことを避けるために、遠目にちゃんと状態を見ること。
あと、自分のうちに持ってきたときに永く愛せるオーラがあるかというのも大事。
何か憑いてそうなものも避けなければ。
ある程度の家具補修だったら“シンゴ〈大工の息子〉シェフ”が直してくれます。
そういうことを鑑みても、その机はいい感じだった。
しかも、捨てようとしていた方がご近所さんで、その前後に引越し準備で色々荷物を搬出していたことを知っていたので、多分これはお茶屋さんをやめて家を建て直す為にモノを減らそうとしているんだろうな、と。
それで、いただいちゃいました。
もらってみたら、状態は素晴らしいとはいえませんでしたが、シンゴシェフによって補強修理を施され、キレイに磨かれて、ちゃんと《うちの机》に産まれ変わりました。
引き出しの奥に、宝物発見。
天秤の錘かな?

ちなみに今座っている椅子も拾ってきたものです。
これも近所のごみ捨て場に置かれていた。
『EIKICHI』と書かれていて、スリーナインのシールがかすれてついてるけど、手作りのとてもいい椅子です。
座面が広くてマイナス螺子に時代を感じさせます。
昭和の古い国産の自家用家具って、丈夫で、実用的で、風合いもいい。
律儀な日本人の測り加減とか、そういうごつさが魅力です。
うちの家具はそういうアンティークが多いのですが、他の家具もそれなりにストーリーがあります。
建具とかも、家を新築するからといって、みんな捨てちゃうのはもったいない。
うちも家を新しくしたばかりですが、要所要所に古い建具をあしらって、昔の柄入りガラスなんかもすごくいい風合いを醸しています。
ゴミにする前に、磨いてあげれば、一生モノとして使えるものってたくさんありそうです。

今日は雨がしとしと降って寒い日です。
こんな日は、ミルクにチコリを入れてよく煮出したチコリオレがぴったり。
穏やかな自然の甘さが優しく身体を温めてくれます。
お店用のブランケットもそろそろ新調したいなー、どこかに可愛いの売ってないかな...
こんな日はついつい家の中でまったりしちゃいます。
うちごはん用のフォカッチャがすくすくと発酵している間、いつもの机に座ってブログタイム。
横でアナナはレゴに夢中。
「うまのおうち」をせっせと作ってます。
今座っている机、実は拾ってきたもの。
5年程前、お店に行く途中、いつも通る近所のお茶屋さんの前になんだかとても可愛らしい古びた机が置いてありました。
テープで貼った画用紙に、「不用品」と太いマジックの字。
これは、是非手に入れたい。
こういう場合、けっこう大事なのは、その持ち主が手放そうとしている理由を思い浮かべつつ、もしかしたら中に何か住んでいるかも...とか、もらったらかなりボロボロだったから結局捨てに行かなきゃならないなんていうことを避けるために、遠目にちゃんと状態を見ること。
あと、自分のうちに持ってきたときに永く愛せるオーラがあるかというのも大事。
何か憑いてそうなものも避けなければ。
ある程度の家具補修だったら“シンゴ〈大工の息子〉シェフ”が直してくれます。
そういうことを鑑みても、その机はいい感じだった。
しかも、捨てようとしていた方がご近所さんで、その前後に引越し準備で色々荷物を搬出していたことを知っていたので、多分これはお茶屋さんをやめて家を建て直す為にモノを減らそうとしているんだろうな、と。
それで、いただいちゃいました。
もらってみたら、状態は素晴らしいとはいえませんでしたが、シンゴシェフによって補強修理を施され、キレイに磨かれて、ちゃんと《うちの机》に産まれ変わりました。
引き出しの奥に、宝物発見。
天秤の錘かな?
ちなみに今座っている椅子も拾ってきたものです。
これも近所のごみ捨て場に置かれていた。
『EIKICHI』と書かれていて、スリーナインのシールがかすれてついてるけど、手作りのとてもいい椅子です。
座面が広くてマイナス螺子に時代を感じさせます。
昭和の古い国産の自家用家具って、丈夫で、実用的で、風合いもいい。
律儀な日本人の測り加減とか、そういうごつさが魅力です。
うちの家具はそういうアンティークが多いのですが、他の家具もそれなりにストーリーがあります。
建具とかも、家を新築するからといって、みんな捨てちゃうのはもったいない。
うちも家を新しくしたばかりですが、要所要所に古い建具をあしらって、昔の柄入りガラスなんかもすごくいい風合いを醸しています。
ゴミにする前に、磨いてあげれば、一生モノとして使えるものってたくさんありそうです。
2010年09月29日
行方不明のBONBON
Bonjour !
今日は朝から諸事情あって大物洗濯を3回もしなくてはなりませんでした...
物干し竿には白いシーツや布団カバーが気持ち良さそうにはためいています。
明日は雨らしいので、念を送る。 乾け~乾け~
さて、今日は「グランマと失われたボンボン」について。
うちの祖母は現在80とウン歳ですが、まだまだ元気でプールに行ったり編み物教室に行ったり、毎日アナナと遊んだり「鬼平犯科帳」観たり..と楽しく暮らしています。
その祖母に何度か聞いた思い出のお菓子の話。
戦前の話ですが、祖母が小さい頃、祖母の叔母が女子医大に通っていて、総のついた三角帽子をかぶって幼い祖母のところに来ると、必ずお土産にお菓子をくれたそうです。
祖母が《ねじりんぼう》と呼んでいたそのお菓子は、ロシア製のチョコレート菓子で、ねじった形のチョコレートの中に、甘いウォッカが入っている、大人の香りがするものでした。
よくあるボンボンは、砂糖をシャらせたものをコーンスターチなどに穴を開けた型に流して、少し周りが固まったところでまだ固まっていない液体を出し、砂糖の型を作ったところにリキュールを流し入れるものが多いのですが、祖母の言うそれは、チョコレートのみの筒状の型の中に、強いウォッカのシロップが入っていたそう。
しかも、太さが人差し指と親指で作った丸ぐらいだったようです。
(そんなの子供が食べて大丈夫なのか?)
それが、ヌガーみたいに紙と銀紙にくるまっていたそうです。
祖母はそれが大好きで、自分でも食べたいとあちこち探したけれど、見つからなかった...
しかし、その後思いがけない場所でそのお菓子に出遭ったのです。
祖母が通信部隊として行っていた中国のカイフウ(開封?)で、その懐かしいボンボンが売っているのを見て、祖母は嬉しくて10本位買ったのだとか。でもものすごく高かったらしいです。
日本に帰ってきて、戦争が終わって、それからそのお菓子は食べていないって言ってました。
今は、どこの国のどんなお菓子だって、家に居ながらオーダーして届けてもらったりすることができるけれど、昔は違いますからね~、それだからこそ好きなものに出逢った時の感動も大きいんだと思います。
やっと手に入れることができた!とか、とうとう好きな人に出逢えた!とか、そういう感じ。
私の姉も、私もどこかでそれを見つけることが出来ないかとあちこち探してはみたのですが、未だに見つけられず。
たぶん輸入品として入って来ないのには原因があると思う。
まず、考えただけで原価が高そう...→売値も高い→手間賃、税その他で日本での売値もさらに高い→商品リストに加えない、みたいな。もしくは、チョコレートのみの型なので、温度管理が必要&けっこう破損がある→輸入商品リストに加えない...なんて感じかも。
もしくは、祖母が食べていた時点で、作っていた人はかなりのおじいちゃんで、亡くなってしまった→その美味しさを再現できる後継の職人がいなかった→やむなく店をたたんだor時代的に、戦争の影響で贅沢品のお菓子が作られなくなった、そんなこんなでもうそのお菓子は存在しないのかも。
技術的にそんなに複雑なお菓子ではないので、私がどうにか同じような形の同じようなお菓子を作ってあげることはできるかも知れない。同じように、紙と銀紙でくるんであげてもいい。
でも、それはしないほうがいいような気がします。
...祖母が、〈おばあちゃん〉ではなく、幼い少女だった頃の思い出が、いっぱい詰まったお菓子だから。
今日は朝から諸事情あって大物洗濯を3回もしなくてはなりませんでした...
物干し竿には白いシーツや布団カバーが気持ち良さそうにはためいています。
明日は雨らしいので、念を送る。 乾け~乾け~
さて、今日は「グランマと失われたボンボン」について。
うちの祖母は現在80とウン歳ですが、まだまだ元気でプールに行ったり編み物教室に行ったり、毎日アナナと遊んだり「鬼平犯科帳」観たり..と楽しく暮らしています。
その祖母に何度か聞いた思い出のお菓子の話。
戦前の話ですが、祖母が小さい頃、祖母の叔母が女子医大に通っていて、総のついた三角帽子をかぶって幼い祖母のところに来ると、必ずお土産にお菓子をくれたそうです。
祖母が《ねじりんぼう》と呼んでいたそのお菓子は、ロシア製のチョコレート菓子で、ねじった形のチョコレートの中に、甘いウォッカが入っている、大人の香りがするものでした。
よくあるボンボンは、砂糖をシャらせたものをコーンスターチなどに穴を開けた型に流して、少し周りが固まったところでまだ固まっていない液体を出し、砂糖の型を作ったところにリキュールを流し入れるものが多いのですが、祖母の言うそれは、チョコレートのみの筒状の型の中に、強いウォッカのシロップが入っていたそう。
しかも、太さが人差し指と親指で作った丸ぐらいだったようです。
(そんなの子供が食べて大丈夫なのか?)
それが、ヌガーみたいに紙と銀紙にくるまっていたそうです。
祖母はそれが大好きで、自分でも食べたいとあちこち探したけれど、見つからなかった...
しかし、その後思いがけない場所でそのお菓子に出遭ったのです。
祖母が通信部隊として行っていた中国のカイフウ(開封?)で、その懐かしいボンボンが売っているのを見て、祖母は嬉しくて10本位買ったのだとか。でもものすごく高かったらしいです。
日本に帰ってきて、戦争が終わって、それからそのお菓子は食べていないって言ってました。
今は、どこの国のどんなお菓子だって、家に居ながらオーダーして届けてもらったりすることができるけれど、昔は違いますからね~、それだからこそ好きなものに出逢った時の感動も大きいんだと思います。
やっと手に入れることができた!とか、とうとう好きな人に出逢えた!とか、そういう感じ。
私の姉も、私もどこかでそれを見つけることが出来ないかとあちこち探してはみたのですが、未だに見つけられず。
たぶん輸入品として入って来ないのには原因があると思う。
まず、考えただけで原価が高そう...→売値も高い→手間賃、税その他で日本での売値もさらに高い→商品リストに加えない、みたいな。もしくは、チョコレートのみの型なので、温度管理が必要&けっこう破損がある→輸入商品リストに加えない...なんて感じかも。
もしくは、祖母が食べていた時点で、作っていた人はかなりのおじいちゃんで、亡くなってしまった→その美味しさを再現できる後継の職人がいなかった→やむなく店をたたんだor時代的に、戦争の影響で贅沢品のお菓子が作られなくなった、そんなこんなでもうそのお菓子は存在しないのかも。
技術的にそんなに複雑なお菓子ではないので、私がどうにか同じような形の同じようなお菓子を作ってあげることはできるかも知れない。同じように、紙と銀紙でくるんであげてもいい。
でも、それはしないほうがいいような気がします。
...祖母が、〈おばあちゃん〉ではなく、幼い少女だった頃の思い出が、いっぱい詰まったお菓子だから。

2010年09月28日
GERBLE French Dietetic Secret
Bonjour !
今日の空の美しいこと!朝までの激しい雨が嘘のようです。
さて、少し前までペパンではエクラタンさんの紹介で、大塚製薬から出ているフランスの《ジェルブレ》の試供品をお客様にお配りしていたのですが、今度はアットエスさんの紹介で再び同じぐらいの期間《ジェルブレ》を無料お試ししていただくことになりました。
私個人的に、こういう粉もの系というか、ビスケットの喉越し?が大好きなので、これはかなりおススメです♪
大塚製薬と言えば、カロリーメイトですね。
これも栄養補助としてではなく、味がけっこう好きで、つわりでお腹が空いて気持ち悪い時とかに何度もお世話になりました。
イギリスのショートブレッドとか、沖縄のちんすこうとかにも共通する質感ですね。
ちょっと違うけど、スコーンも大好きな粉もんです。
フランスで研究されて作られているだけあって、食感のニュアンスとか、小麦の香りとか、ちょっと香ばしめの焼加減とか、ちゃんと美味しく感じるように出来ています。
何種類かある味によって、機能性が違って、低塩、砂糖不使用のOBJECTIF SANTE、食物繊維が豊富なFIBRES、あとはビタミンEやマグネシウムと小麦胚芽配合のVITALITEシリーズなんていう種類に分けられているようです。
私が一番好きなのは、VITALITEシリーズの大豆&オレンジビスケットです。
●ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。
と、箱の横に書いてある。なるほど。
なんでもひとつのものばかり、とか、ひとつのスタイルっていう食生活だとつまらないし、カラダにも良くないと思いますが、体調にあわせて、食べて負担に感じないものを摂るというのは大事かも知れないですね。
最近、師匠のパトリス氏のブログにも健康的な食生活や料理のことについて書いてありましたが、(パトリスジュリアンブログをcheck)まさに私の考え通りです。
偏った考え方で、美味しいものや素敵な時間を逃したら、ソンソン♪笑顔で楽しく過ごしたいです。
それはさておき、忙しい時や、おやつにも良さそうなジェルブレ、是非お試し下さい。
個人的には、この焼き型が可愛くて欲しいなーというのもある。
サンプル一所懸命配っても絶対にもらえないとは思いますが。

バランスが大事!
今日の空の美しいこと!朝までの激しい雨が嘘のようです。
さて、少し前までペパンではエクラタンさんの紹介で、大塚製薬から出ているフランスの《ジェルブレ》の試供品をお客様にお配りしていたのですが、今度はアットエスさんの紹介で再び同じぐらいの期間《ジェルブレ》を無料お試ししていただくことになりました。
私個人的に、こういう粉もの系というか、ビスケットの喉越し?が大好きなので、これはかなりおススメです♪
大塚製薬と言えば、カロリーメイトですね。
これも栄養補助としてではなく、味がけっこう好きで、つわりでお腹が空いて気持ち悪い時とかに何度もお世話になりました。
イギリスのショートブレッドとか、沖縄のちんすこうとかにも共通する質感ですね。
ちょっと違うけど、スコーンも大好きな粉もんです。
フランスで研究されて作られているだけあって、食感のニュアンスとか、小麦の香りとか、ちょっと香ばしめの焼加減とか、ちゃんと美味しく感じるように出来ています。
何種類かある味によって、機能性が違って、低塩、砂糖不使用のOBJECTIF SANTE、食物繊維が豊富なFIBRES、あとはビタミンEやマグネシウムと小麦胚芽配合のVITALITEシリーズなんていう種類に分けられているようです。
私が一番好きなのは、VITALITEシリーズの大豆&オレンジビスケットです。
●ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。
と、箱の横に書いてある。なるほど。
なんでもひとつのものばかり、とか、ひとつのスタイルっていう食生活だとつまらないし、カラダにも良くないと思いますが、体調にあわせて、食べて負担に感じないものを摂るというのは大事かも知れないですね。
最近、師匠のパトリス氏のブログにも健康的な食生活や料理のことについて書いてありましたが、(パトリスジュリアンブログをcheck)まさに私の考え通りです。
偏った考え方で、美味しいものや素敵な時間を逃したら、ソンソン♪笑顔で楽しく過ごしたいです。
それはさておき、忙しい時や、おやつにも良さそうなジェルブレ、是非お試し下さい。
個人的には、この焼き型が可愛くて欲しいなーというのもある。
サンプル一所懸命配っても絶対にもらえないとは思いますが。
バランスが大事!
2010年09月27日
おひとりさま感謝DAY
Bonjour !
秋がやってきたと思ったとたん日が暮れるのが早くなってきたような気がします。
秋の日は釣瓶落としって言いますもんね~。

さて、今日はシンゴシェフがランチの営業を終えて仕入れがてら家に寄ったとき、
「今日はみんなひとりのお客さんだったよ。」
と言いました。
もちろん、何名様でいらっしゃっても、どのように使っていただいてもうちとしては嬉しいのですが、〈おひとりさま〉のお客様に来ていただくことには、また違った喜びを感じます。
自分では、最近は子供がいることもあって、あんまり〈おひとりさま〉ごはんしてないのですが、大阪で一人暮らしをしていた時や、フランスで研修していたときは、(半分仕方なくですが)よくひとりで食事に行ったりしました。
フランスのロリアンLorientという町には、ブルターニュだということもありたくさんのクレープリーがあって、食事のガレットとデザートのガレットにシードルをつけてもけっこう安く食事が済ませられたし、なんといっても素晴らしく美味しかったので、週4日以上はクレープリーで食べてました。
中でも、[St. Georges]という名前のクレープリーには、よく行きました。
いつも迎えてくれるのが、Adam Gregory(新ビバヒルのタイ役の俳優)似の背が高くて素敵なお兄さんで、優しい笑顔が最高でした。
たまにサービスしてくれたりして。
いつもいつもそこに行きたかったけれど、怪しまれると嫌だったので、わざと他のクレープリーに行ったりしてましたね...
4年ほど前に、シンゴシェフとフランスに行った時、わざわざロリアンまで足をのばしてスタージュ先に挨拶に行って、食事する段になって[St.Georges]に行ったのですが、なんとそのお店の夏休みの最終日でした!ざーんねん。
まあ、あそこのお店には牡蠣にあたった件で迷惑をかけたこともあるので....美しい思い出は美しい思い出としてキープしよう。
話がそれましたが、ひとりで自分の時間にどこかでランチ(ディナー)っていうときに、選んでいただけることはやっぱり嬉しいです。
美味しいものを食べたかったから、とか、落ち着いてごはんを食べたかったから、とか、シンゴシェフと話したかったから、とか聞いたりすると幸せな気分になってしまうし、はじめてご来店していただいた美味しいもの好きなお客様に、ひとこと話しかけていただいたりすると、すごくうれしい。
私も何年後かに、たまにはまたひとりで落ち着いて〈おひとりさま〉ごはん、できるようになりたいなー。
...ワイン片手に、美味しいお料理、なんて、すごくやってみたいです。
自分のお店でなら、いつでもできそうですが...それとはちょっと違うんですよね、家族とは別の時間を愉しむっていう楽しさ、かな...?
秋がやってきたと思ったとたん日が暮れるのが早くなってきたような気がします。
秋の日は釣瓶落としって言いますもんね~。


さて、今日はシンゴシェフがランチの営業を終えて仕入れがてら家に寄ったとき、
「今日はみんなひとりのお客さんだったよ。」
と言いました。
もちろん、何名様でいらっしゃっても、どのように使っていただいてもうちとしては嬉しいのですが、〈おひとりさま〉のお客様に来ていただくことには、また違った喜びを感じます。
自分では、最近は子供がいることもあって、あんまり〈おひとりさま〉ごはんしてないのですが、大阪で一人暮らしをしていた時や、フランスで研修していたときは、(半分仕方なくですが)よくひとりで食事に行ったりしました。
フランスのロリアンLorientという町には、ブルターニュだということもありたくさんのクレープリーがあって、食事のガレットとデザートのガレットにシードルをつけてもけっこう安く食事が済ませられたし、なんといっても素晴らしく美味しかったので、週4日以上はクレープリーで食べてました。
中でも、[St. Georges]という名前のクレープリーには、よく行きました。
いつも迎えてくれるのが、Adam Gregory(新ビバヒルのタイ役の俳優)似の背が高くて素敵なお兄さんで、優しい笑顔が最高でした。
たまにサービスしてくれたりして。
いつもいつもそこに行きたかったけれど、怪しまれると嫌だったので、わざと他のクレープリーに行ったりしてましたね...
4年ほど前に、シンゴシェフとフランスに行った時、わざわざロリアンまで足をのばしてスタージュ先に挨拶に行って、食事する段になって[St.Georges]に行ったのですが、なんとそのお店の夏休みの最終日でした!ざーんねん。
まあ、あそこのお店には牡蠣にあたった件で迷惑をかけたこともあるので....美しい思い出は美しい思い出としてキープしよう。
話がそれましたが、ひとりで自分の時間にどこかでランチ(ディナー)っていうときに、選んでいただけることはやっぱり嬉しいです。
美味しいものを食べたかったから、とか、落ち着いてごはんを食べたかったから、とか、シンゴシェフと話したかったから、とか聞いたりすると幸せな気分になってしまうし、はじめてご来店していただいた美味しいもの好きなお客様に、ひとこと話しかけていただいたりすると、すごくうれしい。
私も何年後かに、たまにはまたひとりで落ち着いて〈おひとりさま〉ごはん、できるようになりたいなー。
...ワイン片手に、美味しいお料理、なんて、すごくやってみたいです。
自分のお店でなら、いつでもできそうですが...それとはちょっと違うんですよね、家族とは別の時間を愉しむっていう楽しさ、かな...?
2010年09月26日
栗の渋カワ煮
Bonjour !
今日の空はどんよりとしていて、晩秋のブルターニュを思い出させます。
ここのところ急に涼しくなって、夜の間に風をひくと大変なので、洋服の衣替えより先におふとんを秋仕様に替えました。
気持ち的には食欲の秋!なのですが、まだ暑い夏の名残で胃の調子があまり良くない...
熱いグリーンティーをマグカップでがぶがぶ飲んだせいかも...
昨日辛口カレーをたくさん食べすぎたせいかも...
まあ、それはさておき、今朝、父が近くの農家さんから予約してあった新栗をとってきてくれました。
さっそく、初物を栗ごはんにしたい衝動を抑えつつ、渋皮煮を作る準備をする。
ペパンでは、毎年必ず栗の渋皮煮と栗の甘露煮を作っています。
渋皮煮は冬のデザート、クリスマスコースでもお出ししているペパンのスペシャリテのモンブランに使用します。
甘露煮は特製おせちの栗きんとん用。オーガニックのさつまいもと栗でつくります。渋皮煮ものせます。
渋皮煮は、今日皮を剥いて水に漬け、できあがるのは4~5日後。
名前のごとく渋皮がついたまま軟らかく煮るので、まず渋皮がついた状態にします。
私は作業しやすいようにまず水から火にかけて、ほんの少しだけ皮をふやかします。
それから、手とナイフで剥いていく。
人間の手って、ほんとに何にも勝る道具だな、といつもこの作業をするときに感じるのですが、毎回栗の表面に包丁の刃をあてて剥くと、渋皮まで剥いてしまう確率が高くなってしまうので、手で裂くように外皮を取ると、取りにくいところもきれいにとれます。(だいたいそれで次の日に指先が痛くなるのですが)
ナイフは20年ぐらい前に新宿のデパートで有名な実演販売の人の動きに魅せられて祖母に買ってもらったWENGERのGRAND MAITRE。栗を剥くときはこれが一番やりやすい。
ふー、やっと剥き終わった。
一皮剥かれた栗達がお水の中で静かにしています。
栗って、ころんとちょうどいい大きさで可愛い
じゃあね、続きはまた明日。
ところで、ナイフと言えば、フランスの人は人にプレゼントとしてナイフを贈るとき、あげた人から穴の開いたコインをもらうという風習があるそうです。
シンゴシェフが、Patrice Julien氏のところで働いていた時、お誕生日にOPINELのナイフをいただきました。
「新五さん、穴の開いたコイン持ってる?」
で、その話を聞いたそうです。
なんでも、お返しにコインを渡さないと、そのナイフが二人の関係を断ち切ってしまうそうな。
コインの穴は、矛先をおさめる鞘の役目なのでしょうか。
そう考えると、納得してしまいます。
日本は穴の開いたコインが2種類あるけれど、無い国もあるから、どうするんだろう、そういう時。
ちなみにシンゴシェフは50円玉を渡したそう。
「五円=ご縁がありますように」とかいうのはきっとフランスのしきたり的には関係ないんだろうな...。

今日の空はどんよりとしていて、晩秋のブルターニュを思い出させます。
ここのところ急に涼しくなって、夜の間に風をひくと大変なので、洋服の衣替えより先におふとんを秋仕様に替えました。
気持ち的には食欲の秋!なのですが、まだ暑い夏の名残で胃の調子があまり良くない...

熱いグリーンティーをマグカップでがぶがぶ飲んだせいかも...

昨日辛口カレーをたくさん食べすぎたせいかも...

まあ、それはさておき、今朝、父が近くの農家さんから予約してあった新栗をとってきてくれました。
さっそく、初物を栗ごはんにしたい衝動を抑えつつ、渋皮煮を作る準備をする。
ペパンでは、毎年必ず栗の渋皮煮と栗の甘露煮を作っています。
渋皮煮は冬のデザート、クリスマスコースでもお出ししているペパンのスペシャリテのモンブランに使用します。
甘露煮は特製おせちの栗きんとん用。オーガニックのさつまいもと栗でつくります。渋皮煮ものせます。
渋皮煮は、今日皮を剥いて水に漬け、できあがるのは4~5日後。
名前のごとく渋皮がついたまま軟らかく煮るので、まず渋皮がついた状態にします。
私は作業しやすいようにまず水から火にかけて、ほんの少しだけ皮をふやかします。
それから、手とナイフで剥いていく。
人間の手って、ほんとに何にも勝る道具だな、といつもこの作業をするときに感じるのですが、毎回栗の表面に包丁の刃をあてて剥くと、渋皮まで剥いてしまう確率が高くなってしまうので、手で裂くように外皮を取ると、取りにくいところもきれいにとれます。(だいたいそれで次の日に指先が痛くなるのですが)
ナイフは20年ぐらい前に新宿のデパートで有名な実演販売の人の動きに魅せられて祖母に買ってもらったWENGERのGRAND MAITRE。栗を剥くときはこれが一番やりやすい。
ふー、やっと剥き終わった。
一皮剥かれた栗達がお水の中で静かにしています。
栗って、ころんとちょうどいい大きさで可愛い

じゃあね、続きはまた明日。
ところで、ナイフと言えば、フランスの人は人にプレゼントとしてナイフを贈るとき、あげた人から穴の開いたコインをもらうという風習があるそうです。
シンゴシェフが、Patrice Julien氏のところで働いていた時、お誕生日にOPINELのナイフをいただきました。
「新五さん、穴の開いたコイン持ってる?」
で、その話を聞いたそうです。
なんでも、お返しにコインを渡さないと、そのナイフが二人の関係を断ち切ってしまうそうな。
コインの穴は、矛先をおさめる鞘の役目なのでしょうか。
そう考えると、納得してしまいます。
日本は穴の開いたコインが2種類あるけれど、無い国もあるから、どうするんだろう、そういう時。
ちなみにシンゴシェフは50円玉を渡したそう。
「五円=ご縁がありますように」とかいうのはきっとフランスのしきたり的には関係ないんだろうな...。
2010年09月25日
figues d'automne
Bonjour !
無花果。
小さい頃から夏~今ぐらいの季節になるとよく食卓に出てきたのですが、なんとなく果物のカテゴリーから外れているような感じがしたり、皮が剥きづらいとか、中のぐじゃぐじゃは全部食べられるのかとか、ちょっと薬みたいな香りだな、とか疑問を抱きつつ食べていた気がします。
それでもおいしいとは思っていたけれど。
味の構成がちょっと複雑でニュアンスがありますよね。
今では、最も大好きなフルーツのうちのひとつです。
まず、フレッシュで。ちょっと冷やして、お水で洗って、皮ごとがぶっと食べる。
生ハムのせて。これは個人的には生ハムメロンより好きです。胡椒もちょっと挽いて。
フレッシュ無花果のタルト。さくっと空焼きした生地にピスタチオかアーモンドのクリームを詰めて、その上に切った無花果、香り付けにフレッシュローズマリー少々。オリーブオイルで香りをつけても美味しい。南仏の香りです。
いちじくのコンフィチュール(ジャム)。さらっと仕上げて、フロマージュ・ブランにかけても。ぐっと煮詰めて、クランブルにしても、パイにしてもいいですね。
料理のソースに。赤ワインのソースに加えると、バニュルスのような香り。豚肉、鴨、兎、ほろほろ鳥などの肉料理に合わせて。
アラブ料理でも活躍。エキゾチックな香りを醸します。
ドライフィグ。種のカリプチ感が最も楽しめるのはドライですね。
そのままヘルシーおやつにもなるし、フロマージュに添えてもいいし、パウンドケーキには絶対入れたい。
パン オ ルヴァンに混ぜ込んでもおいしい。スライスして、トーストして、バターかな。
ざっと考えただけでも、色々おいしいものが浮かんできます。
さて、今日はたくさんのいちじくを手に入れました。
どうしようか考えて、半量はコンポートにすることに決定。
コンポート。赤ワイン、お水と三温糖、その時によってレモンスライス又はシナモンの香りを足して煮る。
今日のいちじくは小ぶりでちょっと甘味も強め、香りがあるからスパイス類は足さずに優しい火で30分ほど。
そのままワイン汁に漬けたまま冷まして保存します。
この汁には素晴らしいいちじくの香りが移っているので、少し味を調整して凍らせればグラニテにもなるし、煮詰めればデザートソースにも使えるし、お料理のソースにニュアンスを加えるのにも使えたりします。
もう半量のいちじくは、週明けぐらいにタルトにする予定。
コンポートは、今日もお出ししてます。
バニラ風味のアイスクリームを添えて。
是非、お試しくださいませ
その後に飲む珈琲も、いちじくの後味と抜群の相性です!

無花果。
小さい頃から夏~今ぐらいの季節になるとよく食卓に出てきたのですが、なんとなく果物のカテゴリーから外れているような感じがしたり、皮が剥きづらいとか、中のぐじゃぐじゃは全部食べられるのかとか、ちょっと薬みたいな香りだな、とか疑問を抱きつつ食べていた気がします。
それでもおいしいとは思っていたけれど。
味の構成がちょっと複雑でニュアンスがありますよね。
今では、最も大好きなフルーツのうちのひとつです。
まず、フレッシュで。ちょっと冷やして、お水で洗って、皮ごとがぶっと食べる。
生ハムのせて。これは個人的には生ハムメロンより好きです。胡椒もちょっと挽いて。
フレッシュ無花果のタルト。さくっと空焼きした生地にピスタチオかアーモンドのクリームを詰めて、その上に切った無花果、香り付けにフレッシュローズマリー少々。オリーブオイルで香りをつけても美味しい。南仏の香りです。
いちじくのコンフィチュール(ジャム)。さらっと仕上げて、フロマージュ・ブランにかけても。ぐっと煮詰めて、クランブルにしても、パイにしてもいいですね。
料理のソースに。赤ワインのソースに加えると、バニュルスのような香り。豚肉、鴨、兎、ほろほろ鳥などの肉料理に合わせて。
アラブ料理でも活躍。エキゾチックな香りを醸します。
ドライフィグ。種のカリプチ感が最も楽しめるのはドライですね。
そのままヘルシーおやつにもなるし、フロマージュに添えてもいいし、パウンドケーキには絶対入れたい。
パン オ ルヴァンに混ぜ込んでもおいしい。スライスして、トーストして、バターかな。
ざっと考えただけでも、色々おいしいものが浮かんできます。
さて、今日はたくさんのいちじくを手に入れました。
どうしようか考えて、半量はコンポートにすることに決定。
コンポート。赤ワイン、お水と三温糖、その時によってレモンスライス又はシナモンの香りを足して煮る。
今日のいちじくは小ぶりでちょっと甘味も強め、香りがあるからスパイス類は足さずに優しい火で30分ほど。
そのままワイン汁に漬けたまま冷まして保存します。
この汁には素晴らしいいちじくの香りが移っているので、少し味を調整して凍らせればグラニテにもなるし、煮詰めればデザートソースにも使えるし、お料理のソースにニュアンスを加えるのにも使えたりします。
もう半量のいちじくは、週明けぐらいにタルトにする予定。
コンポートは、今日もお出ししてます。
バニラ風味のアイスクリームを添えて。
是非、お試しくださいませ

その後に飲む珈琲も、いちじくの後味と抜群の相性です!
2010年09月24日
肌寒い朝 熱いコーヒーと音楽
Bonjour !
おとといあたりの暑さと、今日の寒さのこの急激な変化には驚きです。
本当ならば、吹く風に少しずつ秋の気配を感じて、ペパンでも
「そろそろ窓をオープンにして机を外に出そうか~」
なんていう時期であるはずなのに、今日のこの感じだとそれを通り越してブランケットに屋外ストーブまで用意しなくちゃいけない感じです。(プロパンガス無いけど)
明け方寒かったせいで、アナナが5回脱皮するというへんな夢を見ました。
いつもの朝は、ちょっと早起きのシンゴシェフが音楽をかけるところから始まる。
(今日は、バックハウスのベートーベン ピアノソナタ全集のCD3、No.9~No.12。)
澄んだ高音が心地よく響きます。
食事とコーヒーの味が混ざるのはあまり好きではないので、ハムチーズトーストには熱いグリーンティー。
体調が完全復活したシンゴシェフは同じメニューに冷たい麦茶。
アナナはパンが嫌で白いごはんに頂き物の韓国海苔、お味噌汁と南瓜の煮物、氷を入れて少し冷ましたグリーンティー。
ごはんの後に仕切りなおしてコーヒーを淹れる。
やや深入りのモカブレンドです。
空気が涼しいと、やっぱりコーヒーが美味しい。完璧です。
珈琲は、飲む環境によって味の感じ方が全然違う気がします。
まず、「玄」で飲む珈琲、ここは入った瞬間から珈琲の香りしかしない。やわらかく響くクラシック音楽と、素敵なカップで供される珈琲の一口目。
昔よく行った国立の珈琲屋、雨の寒い日に大ぶりのアンティークのカフェオレカップで飲むミルクコーヒー。スピーカーから流れるエディット ピアフ。(padam...padam~♪)
横浜で働いていた時は、お昼休憩が夜7時、なんてことも。暗くなりはじめた空の下、スターバックスのコーヒー、グランデであたたまる。どこかのお店の女の子の声。
パリのドゥマゴ。パリのドゥマゴはどんな季節のどんな時間に行ってもパリのドゥマゴです。
いくらでも、珈琲をまえにした風景が思い浮かべられます。
コーヒーを飲むのが好きなのは、その時間を好きに楽しむのが好きだからです。
ぼーっとしながら、音楽を聴きながら、珈琲。
これからしばらく、珈琲がおいしい季節を楽しめます♪

昨日横浜からいらした珈琲好きなお客様に、感謝の気持ちを込めて。
〈ありあけハーバー〉ありがとうございました!美味しかったです
うちのシェフがコマーシャルソング歌ってましたよ♪
おとといあたりの暑さと、今日の寒さのこの急激な変化には驚きです。
本当ならば、吹く風に少しずつ秋の気配を感じて、ペパンでも
「そろそろ窓をオープンにして机を外に出そうか~」
なんていう時期であるはずなのに、今日のこの感じだとそれを通り越してブランケットに屋外ストーブまで用意しなくちゃいけない感じです。(プロパンガス無いけど)
明け方寒かったせいで、アナナが5回脱皮するというへんな夢を見ました。
いつもの朝は、ちょっと早起きのシンゴシェフが音楽をかけるところから始まる。
(今日は、バックハウスのベートーベン ピアノソナタ全集のCD3、No.9~No.12。)
澄んだ高音が心地よく響きます。
食事とコーヒーの味が混ざるのはあまり好きではないので、ハムチーズトーストには熱いグリーンティー。
体調が完全復活したシンゴシェフは同じメニューに冷たい麦茶。
アナナはパンが嫌で白いごはんに頂き物の韓国海苔、お味噌汁と南瓜の煮物、氷を入れて少し冷ましたグリーンティー。
ごはんの後に仕切りなおしてコーヒーを淹れる。
やや深入りのモカブレンドです。
空気が涼しいと、やっぱりコーヒーが美味しい。完璧です。
珈琲は、飲む環境によって味の感じ方が全然違う気がします。
まず、「玄」で飲む珈琲、ここは入った瞬間から珈琲の香りしかしない。やわらかく響くクラシック音楽と、素敵なカップで供される珈琲の一口目。
昔よく行った国立の珈琲屋、雨の寒い日に大ぶりのアンティークのカフェオレカップで飲むミルクコーヒー。スピーカーから流れるエディット ピアフ。(padam...padam~♪)
横浜で働いていた時は、お昼休憩が夜7時、なんてことも。暗くなりはじめた空の下、スターバックスのコーヒー、グランデであたたまる。どこかのお店の女の子の声。
パリのドゥマゴ。パリのドゥマゴはどんな季節のどんな時間に行ってもパリのドゥマゴです。
いくらでも、珈琲をまえにした風景が思い浮かべられます。
コーヒーを飲むのが好きなのは、その時間を好きに楽しむのが好きだからです。
ぼーっとしながら、音楽を聴きながら、珈琲。
これからしばらく、珈琲がおいしい季節を楽しめます♪

昨日横浜からいらした珈琲好きなお客様に、感謝の気持ちを込めて。
〈ありあけハーバー〉ありがとうございました!美味しかったです

2010年09月23日
When you wish apon the moon...
Bonjour !
昨日は月がとても綺麗でしたね~
小さな頃から、お月様に色んなことをお願いしてきました。
黄色く丸い月には、どんなお願いもかなえてくれそうな優しさや全てを受け入れてくれる静かなあたたかさを感じるからだと思います。
どこの空の下でどんなつらい思いをしていても、ほほえんで見守っていてくれるような。
そしてお月様にお願いしたことはたいてい叶ってきたような気がしています。
昨日、あななはお浅間山の上に丸い月が見え始めると、急にソワソワしだして、
「早くおだんごあげなきゃ!」
と、ごはんも食べていないのにおだんごを外に持ち出しました。
そして何度も、
「おつきさまーぁ」 「おつきさまーぁ」 「おーつきさーまーあ!」
と叫ぶ。
ごはんを食べてからにしようね、となんとかなだめ、おだんごを外にお供えして家に入り、丸いお好み焼きを焼いて食べました。
そして、食べ終わるとおばあちゃんを誘ってどんどん外へ出て行って、月を探す。
その時分にはすでにお向かいの家の屋根の上まで月が出ていて、アナナの背でも見上げれば明るい月が見られるぐらいのところにありました。
再び、
「おつきさまーぁ」が始まる。(近所の皆さんごめんなさい。)
「おだんごだよー、ほらっ、ほらっ!」
お月様が降りてきてぱくっと食べるとでも思ったのだろうか。
「お月様は、みんながお供えしたおだんごを食べるから、見せてあげるだけでいいんだよ。」
「じゃあ、あななちゃんが、おだんごだしてあげるっ!」
と開封しようとする。 おいおい、待ってよ。
「そ、そのままでいいらしいよ。」
と、説得力のない言葉もつい大きくなってしまう。
「じゃあ、おうちで食べようっと。」
「そうしようね
」
と、やっと落ち着いて家に入ると、もうお月様は関係なく、ぱくぱくおだんごを食べる。
まだ、お月様にお願いを...とかのレベルではなく、動物園のうさぎににんじんあげたりする感覚に近いのかも...
優しさの面で考えればすごくいいことですね。
....お月様も、にっこり笑って見ていたかも
昨日は月がとても綺麗でしたね~

小さな頃から、お月様に色んなことをお願いしてきました。
黄色く丸い月には、どんなお願いもかなえてくれそうな優しさや全てを受け入れてくれる静かなあたたかさを感じるからだと思います。
どこの空の下でどんなつらい思いをしていても、ほほえんで見守っていてくれるような。
そしてお月様にお願いしたことはたいてい叶ってきたような気がしています。
昨日、あななはお浅間山の上に丸い月が見え始めると、急にソワソワしだして、
「早くおだんごあげなきゃ!」
と、ごはんも食べていないのにおだんごを外に持ち出しました。
そして何度も、
「おつきさまーぁ」 「おつきさまーぁ」 「おーつきさーまーあ!」
と叫ぶ。
ごはんを食べてからにしようね、となんとかなだめ、おだんごを外にお供えして家に入り、丸いお好み焼きを焼いて食べました。
そして、食べ終わるとおばあちゃんを誘ってどんどん外へ出て行って、月を探す。
その時分にはすでにお向かいの家の屋根の上まで月が出ていて、アナナの背でも見上げれば明るい月が見られるぐらいのところにありました。
再び、
「おつきさまーぁ」が始まる。(近所の皆さんごめんなさい。)
「おだんごだよー、ほらっ、ほらっ!」
お月様が降りてきてぱくっと食べるとでも思ったのだろうか。
「お月様は、みんながお供えしたおだんごを食べるから、見せてあげるだけでいいんだよ。」
「じゃあ、あななちゃんが、おだんごだしてあげるっ!」
と開封しようとする。 おいおい、待ってよ。
「そ、そのままでいいらしいよ。」
と、説得力のない言葉もつい大きくなってしまう。
「じゃあ、おうちで食べようっと。」
「そうしようね

と、やっと落ち着いて家に入ると、もうお月様は関係なく、ぱくぱくおだんごを食べる。
まだ、お月様にお願いを...とかのレベルではなく、動物園のうさぎににんじんあげたりする感覚に近いのかも...
優しさの面で考えればすごくいいことですね。
....お月様も、にっこり笑って見ていたかも

2010年09月22日
お疲れ会@PEPIN
Bonjour !
昨日は家族全員で東京にお墓参りに行ってきました。
母方の祖父のお墓参りには、53回忌の時にも私は臨月で行くことができず、今回はシンゴシェフもアナナも初めてのお墓参りでした。祖母がこちらに越して来てから、ずっと皆で行きたいと言われていて、それがやっと実現しました。
炎天下の多摩霊園。夏の盛りは過ぎたとはいえ、32℃くらいはあったんじゃないかなー、立っているだけで汗ダラダラ...
花とお酒を買ってお墓に着くと、長い間に伸びた草が茂って周りの砂利が隠れてしまっている状態!
これではまずい。
みんなで草を取り、熊手やほうきで周りを、たわしと水で墓石を綺麗に洗い上げ、お花とお酒を供え、順番にお水とお線香を上げました。
それぞれの気持ちで祈る。
帰るときになって、祖母がもういちど手を合わせて、
「また来るからね。」
仏教の解釈とは別に、おばあちゃんにとっては未だに40代前半のままの、粋で鷹揚で素敵な愛しい旦那様がそこにいるのだと思いました。
...思わずじんとしてしまった。
そして、これまでなかなか連れてきてあげられなかったことに後悔しました。
帰りに、
「このお墓はこれからあなた達に頼むからね。」
と言われた。
静岡のお墓のことも最近少しずつ教えてもらっているし、自分の年齢がそういうところまできたということなんでしょう。
責任重大です。もう少しまめに管理しないといけないです。
合流した姉達を元住吉まで送り、川崎から高速に乗って帰ってきたら、レンタカー12時間をオーバーしてました。トヨタレンタカーの方がご親切に残って待っていてくれて、白アルファードをぎりぎり返却。
両親も祖母も一日がかりで体力的には大変そうだったけれど、祖母はとても感謝してくれました。ほっとしたようだったし、何より嬉しそうだった。
そして、今日はうちのお店で〈お疲れ会〉をしてくれました。
祖母は、いつでもPEPINのファン一号でいてくれるので、うちでごはんを食べるということを心から喜んでくれます。
おばあちゃんとの時間もこれからもっと大事にしたいとあらためて思いました。
トリュフの香りのリゾットを添えた豚肉のコンフィ 赤ワインマスタードソース

ガトーショコラ ムゥ
丸子産小みかんのコンポート添え
昨日は家族全員で東京にお墓参りに行ってきました。
母方の祖父のお墓参りには、53回忌の時にも私は臨月で行くことができず、今回はシンゴシェフもアナナも初めてのお墓参りでした。祖母がこちらに越して来てから、ずっと皆で行きたいと言われていて、それがやっと実現しました。
炎天下の多摩霊園。夏の盛りは過ぎたとはいえ、32℃くらいはあったんじゃないかなー、立っているだけで汗ダラダラ...
花とお酒を買ってお墓に着くと、長い間に伸びた草が茂って周りの砂利が隠れてしまっている状態!
これではまずい。
みんなで草を取り、熊手やほうきで周りを、たわしと水で墓石を綺麗に洗い上げ、お花とお酒を供え、順番にお水とお線香を上げました。
それぞれの気持ちで祈る。
帰るときになって、祖母がもういちど手を合わせて、
「また来るからね。」
仏教の解釈とは別に、おばあちゃんにとっては未だに40代前半のままの、粋で鷹揚で素敵な愛しい旦那様がそこにいるのだと思いました。
...思わずじんとしてしまった。
そして、これまでなかなか連れてきてあげられなかったことに後悔しました。
帰りに、
「このお墓はこれからあなた達に頼むからね。」
と言われた。
静岡のお墓のことも最近少しずつ教えてもらっているし、自分の年齢がそういうところまできたということなんでしょう。
責任重大です。もう少しまめに管理しないといけないです。
合流した姉達を元住吉まで送り、川崎から高速に乗って帰ってきたら、レンタカー12時間をオーバーしてました。トヨタレンタカーの方がご親切に残って待っていてくれて、白アルファードをぎりぎり返却。
両親も祖母も一日がかりで体力的には大変そうだったけれど、祖母はとても感謝してくれました。ほっとしたようだったし、何より嬉しそうだった。
そして、今日はうちのお店で〈お疲れ会〉をしてくれました。
祖母は、いつでもPEPINのファン一号でいてくれるので、うちでごはんを食べるということを心から喜んでくれます。
おばあちゃんとの時間もこれからもっと大事にしたいとあらためて思いました。
トリュフの香りのリゾットを添えた豚肉のコンフィ 赤ワインマスタードソース
ガトーショコラ ムゥ
丸子産小みかんのコンポート添え
2010年09月20日
貝便り
Bonjour !
先日ウェールズに住む友人から手紙が届きました。
夏が来ない(?)ウェールズを抜け出して、フランス・ブルターニュで夏休みのしめくくりにホットサマーを満喫したそうです。
同封されていたのが、紙にくるまれた小さな貝がら。
彼女はフランスの料理学校時代の友人で、寮の部屋が同室で、スタージュ(研修)先のパティスリーも同じブルターニュでした。私がLORIENTで彼女がVANNNES。
色々話したいことがあったのに、スタージュをしていた頃はやたらフランス国内でストをやっていて、電車も動かないし、手紙もなかなか届かないし、電話も通じない。
晩秋のブルターニュのどんよりとした空の下、浜辺に行って、海藻だらけの砂浜を歩いていたら、なにか光るものがある。
拾ってみたら、黄色い巻貝。
乾くと卵の黄身みたいな、コーンみたいな色になります。
私はそれを拾って、ヴァンヌに送りました。お互い悩みがあったので、それを文字として書くよりも、
「元気貝?」
ぐらいの感じがいいかな、と思って。
その手紙はすぐに届いて、しかも電話で「まきちゃーん、元気ー?」って返事が来ました。
そして電車もまた動き出して、次の週にやっと会えることになりました。
せっかく久しぶりに会えたんだから、とロリアンの一つ星☆レストランに行って、豪華に生牡蠣のプラトーを頼みました。薄い青緑の小ぶりの牡蠣は、ほんとうにめちゃくちゃ美味しかった!たぶん、シャブリかなんかも飲んだ気がする。
そして...牡蠣にあたってしまった。
後から聞いたところでは、彼女と私は次の日それぞれ仕事に行って、お昼に別々の町で偶然にもクレープリーでランチを食べ、その後すぐ、発症したのです。それから各々一週間寝込みました。
あのときは、ほんとうに死ぬかと思った。
目が覚めると、夕方になってたり、夜になってたり。朦朧としながら、
「あっちゃんも同じぐらい食べてたよなー、大丈夫かな...」
と心配してました。
その2週間ほどで、料理学校の時に得た分の体重が全部落ちて、その後無事に仕事に復帰できたのですが...
もろもろの思い出が、この黄色い貝を見る度によみがえってきます。
ほんとうはちゃんとした名前があるんだろうけど、私達のなかでは、〈元気貝〉と呼んでいます。
しかし今思えば若いときの悩みって......。
お互い母親ですから、今なら笑いとばしちゃうかもしれない。
先日ウェールズに住む友人から手紙が届きました。
夏が来ない(?)ウェールズを抜け出して、フランス・ブルターニュで夏休みのしめくくりにホットサマーを満喫したそうです。
同封されていたのが、紙にくるまれた小さな貝がら。
彼女はフランスの料理学校時代の友人で、寮の部屋が同室で、スタージュ(研修)先のパティスリーも同じブルターニュでした。私がLORIENTで彼女がVANNNES。
色々話したいことがあったのに、スタージュをしていた頃はやたらフランス国内でストをやっていて、電車も動かないし、手紙もなかなか届かないし、電話も通じない。
晩秋のブルターニュのどんよりとした空の下、浜辺に行って、海藻だらけの砂浜を歩いていたら、なにか光るものがある。
拾ってみたら、黄色い巻貝。
乾くと卵の黄身みたいな、コーンみたいな色になります。
私はそれを拾って、ヴァンヌに送りました。お互い悩みがあったので、それを文字として書くよりも、
「元気貝?」
ぐらいの感じがいいかな、と思って。
その手紙はすぐに届いて、しかも電話で「まきちゃーん、元気ー?」って返事が来ました。
そして電車もまた動き出して、次の週にやっと会えることになりました。
せっかく久しぶりに会えたんだから、とロリアンの一つ星☆レストランに行って、豪華に生牡蠣のプラトーを頼みました。薄い青緑の小ぶりの牡蠣は、ほんとうにめちゃくちゃ美味しかった!たぶん、シャブリかなんかも飲んだ気がする。
そして...牡蠣にあたってしまった。
後から聞いたところでは、彼女と私は次の日それぞれ仕事に行って、お昼に別々の町で偶然にもクレープリーでランチを食べ、その後すぐ、発症したのです。それから各々一週間寝込みました。
あのときは、ほんとうに死ぬかと思った。
目が覚めると、夕方になってたり、夜になってたり。朦朧としながら、
「あっちゃんも同じぐらい食べてたよなー、大丈夫かな...」
と心配してました。
その2週間ほどで、料理学校の時に得た分の体重が全部落ちて、その後無事に仕事に復帰できたのですが...
もろもろの思い出が、この黄色い貝を見る度によみがえってきます。
ほんとうはちゃんとした名前があるんだろうけど、私達のなかでは、〈元気貝〉と呼んでいます。
しかし今思えば若いときの悩みって......。
お互い母親ですから、今なら笑いとばしちゃうかもしれない。