2010年10月11日

舞茸

Bonsoir !

連休も終わりましたね...ってうちにはあまり関係ないけどface18

今朝、神奈川にお住まいのお客様から荷物が届きました。
中には...舞茸!































さらにシェフが受け取って5分もしないうちにお電話もいただきました。
お話によると、奥様のお母様が作っていらっしゃるこの舞茸、お母様が引退されるそうで、今年限りでおしまいとか。

とても残念...icon11
この舞茸、本当に美味しいんです。
この舞茸食べるまで、こんなにおいしい舞茸食べたことがありませんでした。

貴重な舞茸、大事に美味しくいただきます。
うちにも少しわけてもらい、あとはお店のディナーコースに...(早いもの勝ちですよ!)。

お店では少しのエシャロットとバターで香りを活かしてソテーし、お肉に添えます。

うちでは、今晩は天麩羅にしよう。
今年ヘビロテだったお素麺もこれでおしまい。

いつも天麩羅はめんつゆ派なのですが、舞茸の天麩羅は、塩。
甘味のあるゲランドの塩がぴったりです。













うーん、独特のいい香り。

秋だなぁー...  

Posted byレストランPEPINat 19:55 Comments(2) plat du jour

2010年10月10日

22年ぶりの再会

Bonjour !

昨日は大雨の中、アナナを連れて病院へ。
赤ちゃんが産まれた小学校時代の友人に会いに行ってきました。

プティバトーで可愛い雲のもようのロンパースを見つけたので、それをお祝いに購入。男の子だからグリーンのゴムをかけてもらう。


アナナもお世話になった看護師さんが何人かいるナースステーションで子供連れの面会受付表を記入し、病室に向かうと、初対面のご主人が。どうも、はじめまして。このたびはおめでとうございます。彼女は授乳室へ行っていて...

色々話していたら、

「いやーっ、ひーさーしーぶーりーっ!!」

懐かしい声。昔のしゃべり方そのまま、だけど赤ちゃん抱いて。

前に会ったときは、ランドセル背負って、青い帽子かぶって並んで歩いてる感じだったのに。
お互いに結婚して子供がいて、出産の時の話したり、赤ちゃんのお世話の話したりするなんて不思議。
22年という時はそんなに感じずに続きから話ができるっていうのは彼女も自分もそれなりに大人になったからかなあ。

赤ちゃんは、やっぱり可愛かった。
小さい足も、てのひらも。

視線をずらすと、...かなり大きくなったうちの子が!
こんなに大きくなったんだ、とあらためて思う。えらい、えらい。

「けど、あななちゃんは、...パパ似?」

それ、みんなに言われます。
だいたい10人中...10人に。

そうかなあ、私のちっちゃい頃にすごく似てるけど。
やんちゃが過ぎるところはシンゴシェフにそっくり!に、違いない。

シンゴシェフは小さい頃、こんな感じ。














可愛い。

んで、私は、こんな感じ。











アナナの去年の七五三の写真。











ね、私にそっくり。

しかし去年の七五三、大変だったなー。
おせんげんさんでも座布団集めだすし、ローマ写真館でも走りまわって記念写真も片足浮いてるし。

今年も着物だけ着せてみようかな...
やっと髪もふさふさしてきたから、女の子らしく見えるかもface17。  

Posted byレストランPEPINat 11:38 Comments(0) about myself

2010年10月09日

香りの引き出し

Bonjour !

今日はしとしと雨が降っています。今日はジョン・レノンの誕生日。シンゴシェフも同じ天秤座です。
グールドのイギリス組曲が心地よく響きます。

さて、今日は香りの話。

昨日作った自家製オランジェット、これには丸子産の小みかんの果肉のコンポートを作る際に剥いた皮を使って作ったコンフィを使っています。
皮はよく洗ったものを何度かゆでこぼし、それを栗の渋皮煮や甘露煮同様、毎日少しずつ糖度をあげながら煮て中までじっくり糖分を含ませながらかつ軟らかく仕上げます。
上手く仕上がると透き通った綺麗なオレンジ色になります。

だいたい果物の加工には三温糖を使うのですが、この仕上がったコンフィのシロップを味見してみると、エッセンシャルオイルのネロリのような香りもするし、シナモンの樹皮のようなスパイシーな香りもあります。
みかんの果肉のコンポートの方は、ジューシーな柑橘系のみずみずしい香りがするのに対して、このコンフィのシロップは、精油成分が移し出された感じ。
先日触れた同じく丸子産のみかんの花の蜂蜜はやはり花由来なのでオレンジフラワーウォーターの香り。
同じ植物の部位によって、醸し出される香りがこんなに違うとは、驚きです。

おとといシンゴシェフに、
「オランジェット、食べる?」
と聞いたとき、彼はコーラを飲んでいた。

コーラとチョコレートは、絶対避けなければならない組み合わせですicon52
チョコレートを食べて、もぐもぐした後コーラを口に含むと...カビの匂いになりますface03

ついでに言うと、バナナと珈琲も相性が良くない。タバコの吸殻みたいな匂いface03
ガトーとして、バナナもソテーや甘味をつけるなどの加工がしてあって、珈琲も濃く甘いシロップやソースがベースのムース(韻が良い♪)になっていれば問題はないのですが。

本来なら、オランジェットには同じ柑橘系のベルガモットの香りがついた紅茶のアールグレイか、珈琲は、個人的な好みでブラジルの深めの煎りのものを合わせたい。エスプレッソもいいですね。
もちろん静岡のみかんの皮のコンフィなので、やや濃いめの緑茶や抹茶でも良いかも。

そんなことにはおかまいなく、アナナは飲み物なしでオランジェットだけぱくぱく食べる。
あとでちゃんと歯磨けよ~!

アールグレイ、と言えば、以前自由が丘の紅茶専門店〈セントクリストファーガーデン〉で働いていたとき、そこでわりと自由に飲ませてもらった紅茶の数々、こんなに美味しい紅茶ってあるのかと思っていました。
もともとフレーバーティーより茶葉そのままの紅茶が好きなのですが、ダージリンの麗しい茶葉から抽出されるマスカットを思わせる高貴な香り、キーマン(キームン)の上品なスモークの香り、ディンブラ、アッサム、ヌワラエリア(はあったかな)...みんな違ってみんないい、のです。
そこのアールグレイはわりととがった香りで好きだった。たまにカウンテスグレイも飲みたくなります。

セントクリストファーのブティックでは、エルダーフラワー・コーディアルというものを売っていて、消費期限が迫ったものを安く分けていただいたことが何度かあるのですが、これは、忘れられない味です。
愛読書のLesley Bremness著『完璧版 ハーブの写真図鑑HERBS』(日本ヴォーグ社)によると、エルダー(セイヨウニワトコ)は、“田舎の薬棚”とよばれているほど健康に役立つ用途が色々あるようで、漢方でも様々な使われ方をされているようです。

コーディアルは、カルピスのように水などで割って飲んだりするのですが、程よい酸味とアンズのような、何て言うんだろう、麝香っぽい香りもして、こういうものにこそ健康にも良いノンアルコールドリンクとしての未来がありそうな感じがします。
マカディア...に近いかな?マカディアも意外と好き。最近近所では見かけませんが。


今うちのお店でお出ししている紅茶は、たまたまお店に食べにきていただいたことがきっかけでお付き合いさせていただいている奈良のオーガニック茶園の方の紅茶です。
この月ヶ瀬健康茶園さんの夏摘みムーンロックは、私が大好きなキーマン系のニュアンスを含んでいて、アイスにしても美しい水色(すいしょく)が出て、喉越しが素晴らしい。
これからはホットが美味しい季節です。

作っている方がおおらかで優しいので、そういうのがやはり味にも出ているらしく、丸みと深みのあるいい味です。
電話でシンゴシェフが注文したとき、慢性鼻炎の症状が出ていると聞いて、アレルギーに良いお茶を同封してくれたり、そういう面倒見の良さがお茶を育てる際の気配りにもつながっているのでしょう。
いつも、おいしいお茶をありがとうございます♪


ソムリエを目指す人が使う教材に、nez de vinという小さいガラスの瓶に色んな香りが詰まったキットがありますが、これはけっこう高い。
フランスの調理学校に行っていたときにそういう養成施設に見学に行って、同様のものを嗅いだ記憶があるけれど、そういうキットだけでそのものの香りを理解するのは難しいだろうな、と思います。

例えば、春に咲く沈丁花や、今も開花の旬まっさかりの金木犀、あのぐらい毎日強烈にキンモクセイ、キンモクセイ、という香りを嗅いでいたら金木犀の香りはこんな感じだな、と頭の中で思い出すこともできそうですが...。


フランスの学校の来校講師の一人として、MOFのソムリエが来たことがあり、あるワインを口に含んでしばらくしたら、

「これは、僕の奥さんの足の爪の香りがします。」

と言い切った。
他にも色々言っていたような気もするけれど全く記憶に無い。その感想が強烈すぎて。

彼の夫婦の関係を垣間見たような(勝手にこちらが)恥ずかしい気持ちと同時に、意外と表現方法は自由なんだと思いました。
(フロマージュ(チーズ)の香りの表現でそんなこと言われたら絶対に立ち直れないと思いますが...。)

日本人には日本人なりの、フランス人にはフランス人なりの、それぞれの国の人なりに、またその中の地域なりに、香りの引き出しの中身って違ってくると思います。












開国したばかりの時に外国の人が日本に来て思ったのが、日本の群集はゼラニウムの匂いだっていうのも驚きです。
それが洗っていない衣類の匂いなのか、織物の匂いなのか、土の香りなのか、髪の毛の匂いなのか、つっこんで聞いてみたい気はするけれど。

自分で飲んだコルシカのワインがどうしても梅干しの香りに感じることもある。

ワカメ、海苔、山椒、柚子、紫蘇、鰹節、苔...ワインの中に感じることがあります。
ヒソップ、とかスイカズラ、とか言うより絶対引き出しの手前に入っている香りの記憶。
同じ柑橘系でも、お茶でも、外国の果物や茶葉の香りと日本の緑茶やみかんとではものすごい違いがあるし。

 

こういう色んなものが香り立つ季節には、自分の香りの引き出しに色んな新しい香りを加える良いチャンス。

お客様も、うちのお店でワインを飲んだときに何かの香りを感じたら、是非教えていただきたい。



そういうものを共有するのって、...なんだかとっても親密な感じがします。

  

Posted byレストランPEPINat 10:33 Comments(2) arome

2010年10月08日

BORN TO BE LOVED

Bonjour !

小学生時代の友人が22年ぶりに家に遊びに来る、ということで、今日は張り切って明日のランチの準備をする。

今日はアナナにも積極的に手伝わせる。昨日の苦い思い出を踏まえて。
自分が参加しているというだけで彼女の態度は相当違います。使命感に燃えている、という感じ。

まずとりかかったのは、昨日仕込んだボロネーズソースと食べる男爵芋のニョッキ。














棒状にのばしたニョッキ生地をスケッパーで小さく切り分け、アナナに丸めさせる。フォークで転がして筋をつける。


























大きな鍋でゆでてEXVオリーブをかけて軽く和え、置いておく。

フォカッチャでは穴あけ職人がいつものタイミングですかさず登場。相変わらず〈猫踏んじゃった〉の手つき。














明日のメニューは、

icon28グリルした茄子とトマトのサラダ

icon28ボロネーズソースのニョッキ

icon28自家製丸子産小みかんのオランジェット&バニラアイス

あと飲み物、の予定。

彼女が臨月の妊婦さんで、こないだお店に来て食事していってくれたときも、

「とにかくたくさん食べたい!」

といっていたので量はたっぷりめに用意する。


オランジェットのショコラをつける作業を終えて、固めて、アナナの口に味見のひとつを入れた時、ピロピロピロと電話が鳴る。

「もしもし~face22

明日来る予定の友達。もしや...


「...産まれました~」

なんと!予定より早く産まれたそうで。安産、元気な男の子だそうface01。ご主人も3連休中はずっと一緒にいられるそうで、なにより。

「やっぱり、可愛いでしょう~」

「うん、おっぱいあげる度に可愛さが増す感じicon06

いいなぁ、産まれたてほやほやの赤ちゃん。
3年ちょい前の記憶が蘇る。

「じゃあ、明日ねicon23

かくして、22年ぶりの再会は、明日家ではなく彼女が入院している病院で、となりました。
お祝い、何にしよう♪
やっぱり洋服かな。


明日が楽しみです。

ニョッキも、オランジェットも、我が家で消費です。

ご招待ランチは、またの機会に。





  

Posted byレストランPEPINat 15:38 Comments(0) plat du jour

2010年10月07日

栗仕事 

Bonsoir !

おとといやっと栗の甘露煮が完成してやっと今年の栗仕事が終わったとホクホクしていたら、














「栗が届いたよ~♪」

と母が茶色いネットに入った見事な栗を持って来ました。

しかも《利平栗》。






岐阜山県の秋の名産品といえば、利平栗。

おいしい栗といえば、利平栗。

ですから、これはまた加工せねばなるまい、と今回はシンゴシェフにも手伝ってもらって深夜の栗剥き。

鬼皮が、う、薄ーい。
とりあえず全部渋皮煮モードで剥いていき、黄色いところが少しでも見えてしまったものを明日の栗ごはん用にしようと取り決める。
シンゴシェフは手先に力があるのでほとんど失敗しない。
わたしは奥の手で手剥きにする。

二人で剥くと、こんなに早い。
昼間一人で剥こうものなら、後ろで

「ねぇ、ねーえー」「これ見てえー」

とか、しまいには、

「もういいよ、あななちゃんのことがきらいなのね!」

なんて言い出すお嬢さんがいるし、一言一言あしらうのも意外と神経使うんです。

その点彼女が眠っている時に二人で色々話しながら栗剥きするのは逆にリフレッシュ効果があるような感じさえします。

剥き終わって水に漬けて、あく抜き。






そして今日、朝から張り切って渋皮煮作りです。
あく抜き作業をして、ゆでこぼして...ありゃりゃ、渋皮も軟らかくて薄いからこの時点で穴があいちゃう!

そこから作業は渋皮煮⇒パート・ド・マロン作りへと変更~。
あと2度ゆでこぼして、お茶の葉をリードにくるんで入れた水で1時間ほど炊く。

水で茶色いボロボロした渋皮を洗い、蜜で煮る。
ロボでまわしてペーストにし、一度漉してまた火を通す。

で、先程やーっと完成。3キロぐらいあります。











作っている途中、アナナがやはり〈こっちを向いて作戦〉に出て、お仕事だって言っても、DVDかけても色々言う。
“子供に言い聞かせる10ヶ条”通りに「あなたの気持ちは分かるけどね」的な諭し方をしても、どんどんワガママになる一方で困った。
教科書通りには行かないもんです。

「もうおにぎりは食べないっ!」「もうおそとに行くっ!」

とか威張りだして、しまいには、こっちもすごく怒って、アナナも必要以上に大きな声で泣くし、うんざり。
怒るのって、相当なエネルギー使います。


栗ペースト完成間近にカンフル剤のシンゴシェフが来て、《いやいやえん》を読んでくれて、今日のところは少し彼女も反省する。
明日にはまた同じわがまま言うんだろうけど。

栗と同時進行で今日のごはんの仕度と、土曜日に友達を招くので、その時食べる用のボロネーゼを仕込んでいたので、もう、くたくた。
遠足に2回行ったくらい疲れました。

あとは、栗ごはん炊くだけ。

あと、冷めたペーストも小分けにして仕舞わないと。


遠足は、家に帰るまでが遠足です。

栗仕事も、きちんと保存するまでが栗仕事です。

もう今年の栗仕事は...終わりにしよう。  

Posted byレストランPEPINat 17:28 Comments(0) pepinについて

2010年10月06日

あの道の向こうに

Bonjour !

昨日は着付け教室のあとに、3人で静岡市美術館で開催されている〈ポーラ美術館コレクション展 印象派とエコール・ド・パリ〉
に行ってきました。

印象派、特に後期の印象派(セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンあたり)が好きな私にとっては静岡でこれらの作品が観られるのはとても嬉しい。
前述したとおり、アナナ画伯はモネに影響されて今年のクリスマスプレゼントにもサンタさんにイーゼルをお願いするぐらいなので、ちょうどいいタイミングだな、と思い連れていくことにしました。

もう少しおりこうにしてくれるかと思ったのですが、親の期待を裏切ってぐにゃぐにゃモード。
学芸員の方が寄ってきて、
「ここでは静かにしてね。」
と言われてしまった。当たり前だ。

シンゴシェフは、わりと〈白か黒〉タイプなので、帰ろう、と言う。
いやいや、これで帰ったらもったいない、..もとい、子供がアートに触れる折角の機会を台無しにしてしまう。

というわけで、私がアナナを抱っこしてひとつひとつ絵の説明をささやきながら、時には逆に

「これは何の絵かな?」「何が描いてあるの?」

と聞きながらまわることにしました。
そうしたら、とっても楽しかったみたい。大好きなモネの絵も最後まで観てから再び戻って観たりしました。

アナナが好きだったのは、モネもそうですが、私が小学校の時の図工の教科書にも出ていたシャガールの《私と村》、《ヴィテブスクの冬の夜》など。幻想的な作品が好きなのかな。

ユトリロの作品は素晴らしかった。私が戻ってもう一度観たのは《シャップ通り》、これは私もビリオネアだったら欲しい。

あと、もし一人で行ってたらずっと観ていたかったのは、ゴーギャンの《ポン=タヴェンの木陰の母と子》です。

ブルターニュのパティスリーでスタージュをしていた時、ストライキで誰とも連絡を取れずに悩みと孤独感でいっぱいになりそうなある週末、労働者用の寮を抜け出して、一人で1泊の旅に出た行き先が、Pont=Avenでした。
ロリアンからやっと動いた列車にのってカンペルレまで行き、駅前のバス停から数時間のところにある、小さな村。
夕暮れの川辺には水車があり、こじんまりとした古いクレープリーからはあたたかくて甘い香りが漂っていました。そこのクレープリーでご主人が樽から陶器のカップに注いでくれたシードルの美味しかったこと!

味気ないわりに高いホテルに素泊まりして次の日の朝早く、シャペル・ド・トレマロめざして丘を登る。
霧のかかった緑の木立の向こうに白い馬が遊んでいる。
細い道をずっと登っていくと、まわりは小さな赤い実をつけたりんごの樹の林。
その先に見える石造りの小さな教会。
そしてその中には...(何があるでしょう?)







―ゴーギャンが数多く残したブルターニュの風景や村人の絵。
あの空気や緑の色合いはは私が110年後に見ても変わらなかったです。今もそうであって欲しい。


家に帰ってきて、昔画家をめざした母に美術館に行ってきたよ、と行ったら、恨めしそうに「ずるい。」と言われた。
大丈夫、11月28日までやってるから。
何度でもお供しますよ♪

アナナに
「今度はおりこうに出来るよね?」
ってきいたら、

「ママが抱っこしてたらね♪」

だって。
...16キロはかなり重いんですけどーっicon08!!  

Posted byレストランPEPINat 17:08 Comments(0) about myself

2010年10月05日

昭和おでん食堂

Bonjour !

ブルターニュのパティスリーでスタージュ(研修)をしていた時代の晩秋のある日、一緒にアントルメの仕上げをしていたフィリップがラボの皆に向かって、

「よー、オレ昨日夕飯に何食ったと思う?」 (もしくは「なあ、僕昨日夕ご飯に何食べたと思う?」かも)

と嬉しそうに言った。

すぐ皆には答えが分かったみたいでしたが、皆がちょっと羨ましそうだったその答えは、POT-AU-FEU(ポトフ)でした。icon28

〈ポトフ〉って、小学生の時の給食メニューに書いてあって、昔から馴染みがある言葉だった。
出てくるものは、ウィンナーが入っている〈洋風おでん〉だったけれど。

フランス人の心の中におけるポトフの存在は、日本でいうおでん的な位置付けなのかも。

ああもうおでんの季節なのねぇ... 
ああもうポトフの季節なのねぇ... 

みたいな。

家でもたまにポトフを作ります。春キャベツの時期も美味しいし、冬はあったまるし。
塩漬けした豚の肩ロース肉をデサレ(塩抜き)して、タイムとホールのブラックペッパーを加えた水に入れてクルーゼの蓋をして2時間ほど煮込み、にんじんやかぶ、葱、小玉葱などと、別に火を通したじゃがいもとキャベツ、ソーセージを加えてさらに煮込む。
熱々にマスタードと挽きたて黒こしょう。
お野菜たっぷりだし、美味しいし、最高ですね。

さて、一昨日、昨日とうちは今シーズン初のおでんでした。
シンゴシェフはスジ肉やモツがあまり得意ではないので、昆布かつお出汁で、鶏の手羽元などを入れてわりと澄んだ感じのおでんになります。じゃがいもも入れちゃいけない。

私のベスト3は③板こんにゃく、②昆布(2日目以降)、①大根!ですが、アナナは③白はんぺん、②昆布(溶けそうなやつ)、①糸こんにゃくらしく、両手で糸こんをつかんでかなりワイルドに食べます。
シンゴシェフは意外に練り物好き。九州出身だからかなぁ。

他の食べ物が時代と共に洗練されていく中で、おでんはいつまでたってもお鍋でぐつぐつ、のおでんだなー、と思います。
コンビ二とか缶入りのおでんも存在するけど。
外国の人は、大根を煮た匂いが嫌いな人がけっこういるらしく、私の知り合いもコンビニでおでんを売り始めると店に入るのが苦痛だって言ってました。
確かに、おでん煮てると家中おでんみたいなにおいがする。
つわりの時はダメだったし。


カメラで寄っておでんの写真を撮ると、一杯飲りたくなっちゃう雰囲気。
燗酒じゃなくて、ビオワインだけど...。
演歌もかかってないけれど...。
ついでに祖母にもらった和裁の本の写真なんかを添えると...そこは懐かしい昭和の雰囲気です。
あたたかくて、ほっとする味。


どこかに勤めてたら、つい

「昨日の夕ごはん、なーんだ?」

と言いたくなるかもしれません。














  

Posted byレストランPEPINat 12:17 Comments(0) plat du jour

2010年10月04日

You're just another part of me

Bonjour !

今日は朝一時やんでいた雨がまた降り出して、静かな一日になりそう...

窓の外のオジギソウのピンク色の花が揺れています。

6月生まれなせいもあってか、雨の日は嫌いじゃない。

向かいの家の窓辺の猫も、雨音を子守唄に、心地よさそうに寝ています。



...と、アナナが突然、思い出したように、

「マイコゥジャクソン(Michael Jackson)聴くっ!」

と叫んでCDケースがわりのワイン箱に飛びつく。

4枚マイケルのCDを探し出して、その中から『BAD』を選んで私に突き出す。

はいはい、わかったよ。 カチャッ、シューッ、パチッ。

そして...音楽がかかると同時に静かな部屋は彼女のダンスホールと化すことになる。
いつもこのパターン。
(その時によって、Ne-yoの時も、童謡の時もあるけれど。)

LIBERIAN GIRLで一度落ち着いた動きが、JUST GOOD FRIENDSでまた激しくなり、MAN IN THE MIRRORは手拍子、2曲おいてSMOOTH CRIMINALは彼女の十八番!

この曲とBILLIE JEANは帽子が必要らしく、プティバトーの白帽子を急いで装着します。
マイケル同様、斜めになったり、回ったり、片足ずつあげてゆっくり歩いたり、ウィンクもしてくれる。
ビリヤードの球をつぶしてふっとふくのまでやってくれる。

サービス満点です。

本人は汗びっしょり。
(Annie are you ok...?)

これは誰に似たんだ?と考えるまでもなく、まさに私のちび時代のはっちゃけた感じそのまま。
姉とこたつの上でピンクレディーを踊る証拠写真もあります。

母と行った産業館(現ツインメッセ)のロボット博、ペプシのブースでマイケルのポスターを譲ってもらい、部屋に貼って眺めていた小学生のあのころ。

姉の運動会の出し物のテーマ曲がI JUST CAN’T STOP LOVING YOU(大人っぽいなー)で羨ましかったこと。

なかなか観れない深夜の番組を録画してPV観たこと。

いつの間にか無くなってしまった黄色いTシャツのマイケルのカンバッジ。



テレビでは気がついてみたら『MOON WALKER』の後に『NUMBER ONES』がかかっています。
...二人で見入ってないで、ごはん食べなきゃ!




  

Posted byレストランPEPINat 12:57 Comments(2) anana

2010年10月03日

HONEY HONEY, YEAH!

Bonjour !

今日は、雨かと思っていたのに朝から気持ちの良いお天気です。

窓を開けて、入って来る涼やかな風を感じる。今日はあんまり金木犀が香らない。
金木犀って、遠くからほんのり香るくらいがいいと思います。春の開花時期もそうですが、この香りがしているとなんだか目がかゆかったり、鼻炎っぽくなってしまう気がする。
金木犀の花粉症って、あるのかな?

今日シンゴシェフがかけたのはベートーヴェンのピアノ・ソナタ 第13番変ホ長調 作品27-1が入っているCDで、これはうちの父が大好きな曲です。
歩いて会社に行っていた時によく口ずさんでいたらしい。(今は電車通勤ですが。)
今日のは冒頭部分がゆっくりめのテンポなので、バックハウスではなくてグレン・グールドだな。
この曲はどちらかというとバックハウスの方が好き。
モーツァルトのトルコ行進曲は断然グールド!ですが。


さて、今日は朝食に昨日の栗ごはんを食べたあと、アナナが

「ヨーグルトも食べるー。」

と言うので、みんなで食べることにしました。

深皿を3つ出して、プレーンヨーグルトを3つに分ける。
昨日母にもらった無花果を切って入れ、丸子産のみかんの花のはちみつをかける。

シンプルだけど、最高に美味しいワンスプーンです。
そういえば、前に〈ワンスプーン〉っていう料理番組があったなあ、あれは女性のゲストが大きいスプーンの上の料理を一口で食べる時にいつも食べにくそうなのが気になった。でも、女優さんはさすがに食べるのも上手いですよね。
〈ランチの女王〉の竹内結子さんとか、うらやましくなる位美味しそうに食べてましたよね、皆が惹かれる役どころをうまく演じていた。
私がいま食べたい料理のワンスプーンは...何だろうなぁ、素材が良いカプレーゼかな、今日の気分的に。
昨日だったら〈板わさ〉、とか。


...話は戻りますが、はちみつ、大好き。

懐かしい香りのアカシヤはちみつも、レンゲはちみつもいいですが、やはり一番好きなのは、ラベンダー。
南仏のマルシェにいくと、手書きのラベルが貼られたシンプルな瓶で、近所の農家製の白く濁った色のはちみつが売られています。
スーパーで売っているラベンダーはちみつも蜂の巣模様の瓶のやつとか、好きだったなぁ。
パリのフォションでは色々なはちみつが売っていて、15年前に行ってカルチャーショックを受けました。
小さい瓶!でも高い!(希少性があるから当たり前なんだけど)こんなに色々あるの!って。
悩んだあげく、お店の人が近寄ってくる前に〈pignon de pin〉=松の実っていうのを買って食べたら、けっこうクセもあるけれど、豊かなアロマにやられちゃいました。...でも、松の実、ってどうやって蜂が蜜集めするんだ?...謎のままです。

栗の木のはちみつもいいですね。

外国産はそれぞれイメージがあるけれど、国産の、しかも静岡産のはちみつがあんなに美味しいとは知りませんでした。

丸子のみかんの花のはちみつ、みかんの花の香り⇒eau de fleur d'oranger、デリケートなオレンジ水の香りがします。
アーモンドクリームを詰めて焼いたパイに塗って、食べるときにシナモンを少しふれば、アラビアンナイトのカリーファのデザートのような香りがするかも。

オリーブオイルとこのはちみつをボウルに少し入れて、バゲットを切ってボウルの中でよくまぶし、170℃くらいのオーブンで軽く焼けば、プロヴァンスの香りのラスクになります。

アニスとシナモンなどのスパイスを利かせたパンデピスもいいなぁ。

ロックフォール・パピヨンに合わせても、タジンに加えても。

トーストを作るときに、バターを塗って、はちみつ塗って、ラムレーズンを散らして焼くのは、...mmmmm、最高!


はちみつ屋さんがもっと近所にあったら、通っちゃうかも知れない!くらい好きです。


honey honey, yeah~♪
Marvin Gaye ♪I heard it through the grapevine♪


  

Posted byレストランPEPINat 11:55 Comments(2) arome

2010年10月02日

栗の甘露煮

Bonjour !

昨日の夜、NHKでやっていた《芸術劇場デッセーが歌うベルカント・オペラの名作!ベルリーニ 歌劇 「夢遊病の女」》、面白くてつい最後まで観てしまいました。
リアルな演出で、ナタリーデッセーがドレスを着ながら、または机の上に乗ったり寝転がったりしながら歌ったり、後ろの人達が飲み物を飲んだりケーキを本当に食べたりしながら演じていた。

食べていたのは見たところソリッドなガトーショコラだったけれど、食べて

「ぶほっface18

となったりしないように気をつけて飲み込んでいるんだろうな...その後すぐ歌うことだし。

感動したし、色んな面で楽しめたのですが、やはり芸術の都パリのオペラ座(バスティーユだから新オペラ座かな)で演じる人っていうのは、「選ばれし者」っていう風格があるなあ、と思いました。
それに〈プロフェッショナルの流儀〉が合わさると、人の心を動かす演技ができるんだなーと。
きっと、常に常に努力も研究もしているのでしょうね。

オペラは16歳の時にサンフランシスコのオペラ座でラ ボエムを観たことがあるのですが、内容の理解がいまいち出来ていなかった。歌舞伎もそうですが、演じる役者や出演者に敬意を表すために、服装とか観る姿勢もきちんとして、ベーシックな知識を持って臨んだりするほうがより深い感動が得られるのかな...
いつか着物をきちんと着こなして歌舞伎を観にいってみたいです。

オペラと言えば、アナナが大好きなトムとジェリーのDVD〈音楽大好き編〉(→¥500のやつ)に、『オペラ騒動』というお話があって、私もそれはお気に入りなのですが、(まず、長いリムジンに乗ってトムが偉そうに登場するだけで可笑しい)トムが歌うのは、ロッシーニの「セビリアの理髪師」のラララ ラララ...っていう歌。

アナナはこの真似が上手で、

「ならとみーちゃ♪、おへそまーら♪、っていうんだよねぇー」

というので、父のCDを借りてきいてみたら、ほんとにそんな風に言ってる!かも?
恐るべし、幼児の聴力!
でも、こういうのも、和訳の歌詞を見てみるとなんとなくストーリーの運びに流れがあってるのがわかります。

さて、今日はやっと栗の渋皮煮ができたと思ったら、また郷島の栗が手に入ったので、栗の甘露煮にすべく栗ごはん用とあわせてたくさんの量の栗を剥きました。
今日はヘンケルのナイフでくくくっとむいていきます。











終わってみたら、皮だけで1キロ近くあった!手はもうヘロヘロです。力が入らない...
特に甘露煮用は、渋皮煮と逆で渋皮がちょっとでも残っていると、色のあがりが悪いので、入り組んだところもしつこく剥く。
小さい頃から毎日こういう動きをしていたら右手だけ手の甲が厚くなるかも。

これをしばらく水にさらして、さらに2~3回ゆでこぼし、蜜で煮ます。
数日糖度をあげながら煮ていくと、できあがり。

これは、おせちの栗きんとん用です。

うちのおばあちゃんも楽しみにしているので、美味しく作らないと!です。


  

Posted byレストランPEPINat 17:25 Comments(2) pepinについて