2011年08月09日
☆ 浴衣でぺパン! ☆
Bonsoir !!
もう立秋も過ぎましたが、ここのところなんだかぐずついたお天気が続いたせいで、今日あたりからやっと夏本番!な気分の方も多いのでは。。。
さて、PEPINでは、8月、9月と様々なイベントが目白押し!となっております
ボサノバコンサートに木管五重奏コンサート、エトセトラエトセトラ。。。
私が個人的に参加するイベントもいくつか。
シェフもお茶の品評会に参加したり、小学校の課外授業で3クラス(3時間)の生徒さん達にお話しに行くことになっていたり。。
でも、まずはこちらの告知をさせていただきます。
☆ 浴衣でぺパン! ☆
今度の土曜日、8月13日は、うちのお店が静岡呉服町名店街の夜店市に合わせて、お祭りモード一色☆!!になっちゃいます
17時位から→終わるまで。。。(何時に終わるんでしょう?)
当日は、フード・ドリンク全てワンコイン¥500、その他おやつもご用意しております
浴衣でご来店いただいた方には自家製アペリティフをサービスさせていただきます
浴衣でぺパン!とは言っても浴衣じゃないとご来店いただけないわけではございません!どうぞお好きな格好で(笑)遊びにいらしてください。
浴衣は持っているけれど、自分では着られない。。という方に!
今回、親しくさせていただいている きもの華匠さん のご協力で、ワンコインにて着付け&お手入れアドバイスもしていただけることになりました~
http://kimonokasho.eshizuoka.jp/e774542.html
もちろんお子様も大歓迎遊んでくれるお兄ちゃんやお姉ちゃんがたくさん来ているハズです♪
涼しげな音色の楽器演奏に、タロット占いなど、お楽しみがいっぱいです。
まだ考え中のお楽しみもありますので乞うご期待!
みなさまお誘い合わせのうえ、是非ご参加くださいませ~!!
みなさんと元気に盛り上がって、楽しい夏の思い出が作れたらいいな、と思います♪
スタッフ一同、心よりお待ちしております
もう立秋も過ぎましたが、ここのところなんだかぐずついたお天気が続いたせいで、今日あたりからやっと夏本番!な気分の方も多いのでは。。。
さて、PEPINでは、8月、9月と様々なイベントが目白押し!となっております
ボサノバコンサートに木管五重奏コンサート、エトセトラエトセトラ。。。
私が個人的に参加するイベントもいくつか。
シェフもお茶の品評会に参加したり、小学校の課外授業で3クラス(3時間)の生徒さん達にお話しに行くことになっていたり。。
でも、まずはこちらの告知をさせていただきます。
☆ 浴衣でぺパン! ☆
今度の土曜日、8月13日は、うちのお店が静岡呉服町名店街の夜店市に合わせて、お祭りモード一色☆!!になっちゃいます
17時位から→終わるまで。。。(何時に終わるんでしょう?)
当日は、フード・ドリンク全てワンコイン¥500、その他おやつもご用意しております
浴衣でご来店いただいた方には自家製アペリティフをサービスさせていただきます
浴衣でぺパン!とは言っても浴衣じゃないとご来店いただけないわけではございません!どうぞお好きな格好で(笑)遊びにいらしてください。
浴衣は持っているけれど、自分では着られない。。という方に!
今回、親しくさせていただいている きもの華匠さん のご協力で、ワンコインにて着付け&お手入れアドバイスもしていただけることになりました~
http://kimonokasho.eshizuoka.jp/e774542.html
もちろんお子様も大歓迎遊んでくれるお兄ちゃんやお姉ちゃんがたくさん来ているハズです♪
涼しげな音色の楽器演奏に、タロット占いなど、お楽しみがいっぱいです。
まだ考え中のお楽しみもありますので乞うご期待!
みなさまお誘い合わせのうえ、是非ご参加くださいませ~!!
みなさんと元気に盛り上がって、楽しい夏の思い出が作れたらいいな、と思います♪
スタッフ一同、心よりお待ちしております
2011年06月12日
摩利支
Bonsoir !
もう生産されることのない貴重なものって、色々あります。
もう生産されないから貴重なのではなくて、それ自体が素晴らしくて価値がある、けれども何らかの理由でもう世に生み出されなくなってしまった、そういうのって、その価値を本当に理解している人にはつらいことだったりするのかも。
うちのお店によく来てくださるお茶屋さんのお客様から、摩利支という特別なお茶がある、という話を聞いて、いったいどんな味がするんだろう...と思っていました。
先日その方が伊勢丹のイベントに出店されていた際に、うちのシェフが遊びにいったところ、
「今ちょうど摩利支があるから飲んでってよ。」
と一言言っただけで、その場にいたご婦人方がざわざわと集まってきたそうな!
(「何?ホンモノ?」「売ってくれるの?」)
残念ながら、もう生産されることがないため、販売はされていないそうです。
私も飲みたかったなー、と思っていたら...なんと今日そのお茶屋さんがお店に来てくださって、そして、摩利支、飲ませていただいちゃいました!
独特な、というか、茶葉に合わせた特別な淹れ方。
飲んでみたら...すごくおいしい!
カテゴリーとしては、やっぱりお茶に属する味なのですが、出汁のような旨味成分や、フルーティーな香り、とにかく複雑で奥行きがある、今までに飲んだことのないようなお茶でした。
ビオのミュスカデのあるヴィンテージのもので飲んだことがあるような、グレープフルーツのような後味や、ライチのような香りも。いつまでも口の中に余韻が!
そのお茶屋さんがいつも仰るように、お茶作りとワイン造りは似ている、と。
ビオの生産者さんの葡萄の樹への愛と、頑固なお茶農家、生産者の方の想い。
ひたむきな仕事への情熱とかって、味でわかるものだと思います。
(こちらのお茶屋さんが10月にうちのお店でイベントをやってくださる、、、かも、、、まだはっきり色々と決まっているわけではないのですが、、、もしかしたら、、、摩利支も、、、、飲めちゃうかも、、、いや飲めないかも、、、、(笑))
とにかく、今日は、貴重な体験をさせていただきました。
ちゃんと自分の中の味の引き出しにしまわせていただきました。
ごちそうさまです。
もう生産されることのない貴重なものって、色々あります。
もう生産されないから貴重なのではなくて、それ自体が素晴らしくて価値がある、けれども何らかの理由でもう世に生み出されなくなってしまった、そういうのって、その価値を本当に理解している人にはつらいことだったりするのかも。
うちのお店によく来てくださるお茶屋さんのお客様から、摩利支という特別なお茶がある、という話を聞いて、いったいどんな味がするんだろう...と思っていました。
先日その方が伊勢丹のイベントに出店されていた際に、うちのシェフが遊びにいったところ、
「今ちょうど摩利支があるから飲んでってよ。」
と一言言っただけで、その場にいたご婦人方がざわざわと集まってきたそうな!
(「何?ホンモノ?」「売ってくれるの?」)
残念ながら、もう生産されることがないため、販売はされていないそうです。
私も飲みたかったなー、と思っていたら...なんと今日そのお茶屋さんがお店に来てくださって、そして、摩利支、飲ませていただいちゃいました!
独特な、というか、茶葉に合わせた特別な淹れ方。
飲んでみたら...すごくおいしい!
カテゴリーとしては、やっぱりお茶に属する味なのですが、出汁のような旨味成分や、フルーティーな香り、とにかく複雑で奥行きがある、今までに飲んだことのないようなお茶でした。
ビオのミュスカデのあるヴィンテージのもので飲んだことがあるような、グレープフルーツのような後味や、ライチのような香りも。いつまでも口の中に余韻が!
そのお茶屋さんがいつも仰るように、お茶作りとワイン造りは似ている、と。
ビオの生産者さんの葡萄の樹への愛と、頑固なお茶農家、生産者の方の想い。
ひたむきな仕事への情熱とかって、味でわかるものだと思います。
(こちらのお茶屋さんが10月にうちのお店でイベントをやってくださる、、、かも、、、まだはっきり色々と決まっているわけではないのですが、、、もしかしたら、、、摩利支も、、、、飲めちゃうかも、、、いや飲めないかも、、、、(笑))
とにかく、今日は、貴重な体験をさせていただきました。
ちゃんと自分の中の味の引き出しにしまわせていただきました。
ごちそうさまです。
2011年05月03日
Bavard
Bonsoir!
ここのところイベント続きで忙しく楽しい日々でした。
イベントの度、新しい出会いがあり、楽しい会話があって、勉強になることも、感心することも幸せな気持ちになる時間もありました。
人と繋がっていることの大切さ。
同じテーブルで食事しながら笑って会話するときのココロの開放感。
ひとつのテーマで皆が手を繋ぎあえるミラクル。
ひとりひとり考え方が違うというのは大前提で、でも共有できる時間や感覚を発見したときの嬉しさ、とか。
すごく充実してました。
今日はうちのお店で きもの華匠さん発案の
『着物でフレンチ@PEPIN』
というお食事会があり、私も着物着て席に座って皆様とご一緒させていただきました。
着物を着ていること自体日本人女性としての喜びを感じるのに、皆様と楽しくお話しながらお食事できるというのは、かなり、とっても、貴重なひとときでした。
話も色んな内容で盛り上がる、盛り上がる。
さらに新しいイベント企画の話も☆!
(次に繋がる予感~♡)
次回は浴衣のイベントになりそうです。
是非是非皆様のご参加をお待ちしております!
Bavard、といえば『ぞうのババール』ですが、bavardというのはフランス語でおしゃべり、という意味があります。
色んな方と実際に会って、その人のオーラというか雰囲気を感じながら、いっぱいおしゃべりして楽しいひとときを過ごすのって、リアルで何か信じられる安心感があります。
フランスの料理学校にいた時の話。
学校生活の流れとして、日によって、調理場とパティシエのラボで作る側にまわる日と、白シャツとベスト着てサービスチームになる日、そしてお客さん役になる日とがありました。
そのお客さん役の日には、時間の少し前にsalle à manger(サラマンジェ=食堂)の前の扉のところで待っていると、サービスのプロフェッサーのムッシュー・クタンがその日のお客さん役の生徒を適当にシャッフルして、1テーブルに2人~4人ずつ、ランダムに名前を読み上げて席につかせていく、という感じだったので、ほぼ毎日違った人とフルコースを食べる1~2時間の間話をするという機会がありました。
静かで真面目な人と2人のテーブルで明らかに会話がはずまない時も、ある。
逆に仲の良い4人が揃ったりするとみんなでゲラゲラ笑っちゃって怒られる日もありました。
飲みすぎてその後の仕込みがフラフラだったときも。
でも、印象と違って普段静かそうな人がけっこうマニアックな趣味を持っていて静かに盛り上がるときも。
すごく緊張してドキドキするときも♡
一回男の子と休みの日にシャモニーに泊りがけでスキーに行く約束をしてしまったために仲が良い男友達に叱られたりしたこともあります(^_^;)。
でも、そういう風にひとつのテーブルを2人~4人で囲んで、途中交代もなく2時間ぐらい食事が終わるまで会話し続けるのって、今考えればかなり貴重な経験です。しかも毎日メンバーチェンジだし。
今それをやりたいと思っても、できないだろうな。
こういうのって、新たな婚活のシステムになりえるかも?
。。。でも、2時間くらいみっちり楽しく会話できるって、かなり上級な気がします!
私も誰とでも盛り上がって話が出来るわけではないけれど、異業種の方々とお話する機会があったりすると、なんか色々聞きたくなってしまいます。
是非、お話聞かせてください!!
(お説教は苦手ですが。 笑)
ここのところイベント続きで忙しく楽しい日々でした。
イベントの度、新しい出会いがあり、楽しい会話があって、勉強になることも、感心することも幸せな気持ちになる時間もありました。
人と繋がっていることの大切さ。
同じテーブルで食事しながら笑って会話するときのココロの開放感。
ひとつのテーマで皆が手を繋ぎあえるミラクル。
ひとりひとり考え方が違うというのは大前提で、でも共有できる時間や感覚を発見したときの嬉しさ、とか。
すごく充実してました。
今日はうちのお店で きもの華匠さん発案の
『着物でフレンチ@PEPIN』
というお食事会があり、私も着物着て席に座って皆様とご一緒させていただきました。
着物を着ていること自体日本人女性としての喜びを感じるのに、皆様と楽しくお話しながらお食事できるというのは、かなり、とっても、貴重なひとときでした。
話も色んな内容で盛り上がる、盛り上がる。
さらに新しいイベント企画の話も☆!
(次に繋がる予感~♡)
次回は浴衣のイベントになりそうです。
是非是非皆様のご参加をお待ちしております!
Bavard、といえば『ぞうのババール』ですが、bavardというのはフランス語でおしゃべり、という意味があります。
色んな方と実際に会って、その人のオーラというか雰囲気を感じながら、いっぱいおしゃべりして楽しいひとときを過ごすのって、リアルで何か信じられる安心感があります。
フランスの料理学校にいた時の話。
学校生活の流れとして、日によって、調理場とパティシエのラボで作る側にまわる日と、白シャツとベスト着てサービスチームになる日、そしてお客さん役になる日とがありました。
そのお客さん役の日には、時間の少し前にsalle à manger(サラマンジェ=食堂)の前の扉のところで待っていると、サービスのプロフェッサーのムッシュー・クタンがその日のお客さん役の生徒を適当にシャッフルして、1テーブルに2人~4人ずつ、ランダムに名前を読み上げて席につかせていく、という感じだったので、ほぼ毎日違った人とフルコースを食べる1~2時間の間話をするという機会がありました。
静かで真面目な人と2人のテーブルで明らかに会話がはずまない時も、ある。
逆に仲の良い4人が揃ったりするとみんなでゲラゲラ笑っちゃって怒られる日もありました。
飲みすぎてその後の仕込みがフラフラだったときも。
でも、印象と違って普段静かそうな人がけっこうマニアックな趣味を持っていて静かに盛り上がるときも。
すごく緊張してドキドキするときも♡
一回男の子と休みの日にシャモニーに泊りがけでスキーに行く約束をしてしまったために仲が良い男友達に叱られたりしたこともあります(^_^;)。
でも、そういう風にひとつのテーブルを2人~4人で囲んで、途中交代もなく2時間ぐらい食事が終わるまで会話し続けるのって、今考えればかなり貴重な経験です。しかも毎日メンバーチェンジだし。
今それをやりたいと思っても、できないだろうな。
こういうのって、新たな婚活のシステムになりえるかも?
。。。でも、2時間くらいみっちり楽しく会話できるって、かなり上級な気がします!
私も誰とでも盛り上がって話が出来るわけではないけれど、異業種の方々とお話する機会があったりすると、なんか色々聞きたくなってしまいます。
是非、お話聞かせてください!!
(お説教は苦手ですが。 笑)
2011年04月04日
Demeter
Bonjour!
毎晩、子供が寝る前に3つくらいお話を読みます。
「365日のベッドタイム・ストーリー」(クリスティーヌ・アリソン編)、これは、アナナが生まれたときに買って、自分でまず全部読んでみたのですが、大人が読んでもけっこう楽しい。
今はランダムにその日彼女が題名でピンときたものとか、「ロバと犬がでてくるやつ~!」とか言うのを苦労して探して読んであげたりしています。
その日のモードで怖い物みたさみたいなのがあったりして「ちょっと怖いお話を読んで」っていうときもあれば、題名だけずっと読み上げても全然決まらないときもあります。
そういうときは、私が読みたいやつを読んだり。
とてもいい時間です。
常々思う事なのですが、何かが気になっているとその答えが自ずとやってくることがある。
そのうちのひとつがこの本のなかにありました。
オーガニックワイン、中でもルドルフ・シュタイナー博士が提唱した生力学的自然農法(ビオディナミ)実践をしている団体が認証しているワインに、団体名のDemeterというシールやシンボルマークがついています。
Demeter。
デメテール、デメテル、デメター。
これは、結婚と豊穣の女神の名です。
ギリシャ神話に出てくる女神、と聞いてどんな話なんだろうとワインのラベルを見るたびに思っていました。
そうしたら、この本の中にそのお話がとってもすっきりとした内容で書かれていました。
農業の女神デメテルが木や花や果実に話しかけたり、息を吹きかけたり、やさしく触れたりするとどんな植物も勢い良く育ち、大地が緑にあふれ、花々や果実が香り立ち、世の中が美しいものでいっぱいになる。
しかしある日、彼女が最も愛する娘のペルセポネが地底に住むハデスという神にさらわれ、悲しみにくれたデメテルは花一本にも触れようとしなくなり、地上では作物が育たなくなり、人々はばたばたと倒れてしまう。
神々の王ゼウスがハデスにペルセポネを地上に帰すよう諭すが、そんな時ペルセポネはそれが地底に永久にとどまる事になるとは知らずハデスから受け取ったザクロを口にしてしまう。
全世界が壊れてしまうことを案じたゼウスはハデスを説得し、年の半分は地底で暮らし、もう半分は母デメテルのもとで暮らしても良いという取り決めをする。
それ以来、秋と冬にはペルセポネが地底に下りるために植物の葉も花も落ち、春と夏になれば地上に花や果実があふれる...
さらに要約するとそんな話です。
お母さんなんですね。デメテル。
近所の土手では桜はまだちらほらとしか開いていませんが、スミレやクローバー、道端では菜の花も勢い良く花開いています。
今日のあたたかい風がさらに色んな花々を揺り起こしそうです。
この春も、ペルセポネが地上のデメテルの元に戻って、すべての空の下でイノセントな花々が開きますように...
毎晩、子供が寝る前に3つくらいお話を読みます。
「365日のベッドタイム・ストーリー」(クリスティーヌ・アリソン編)、これは、アナナが生まれたときに買って、自分でまず全部読んでみたのですが、大人が読んでもけっこう楽しい。
今はランダムにその日彼女が題名でピンときたものとか、「ロバと犬がでてくるやつ~!」とか言うのを苦労して探して読んであげたりしています。
その日のモードで怖い物みたさみたいなのがあったりして「ちょっと怖いお話を読んで」っていうときもあれば、題名だけずっと読み上げても全然決まらないときもあります。
そういうときは、私が読みたいやつを読んだり。
とてもいい時間です。
常々思う事なのですが、何かが気になっているとその答えが自ずとやってくることがある。
そのうちのひとつがこの本のなかにありました。
オーガニックワイン、中でもルドルフ・シュタイナー博士が提唱した生力学的自然農法(ビオディナミ)実践をしている団体が認証しているワインに、団体名のDemeterというシールやシンボルマークがついています。
Demeter。
デメテール、デメテル、デメター。
これは、結婚と豊穣の女神の名です。
ギリシャ神話に出てくる女神、と聞いてどんな話なんだろうとワインのラベルを見るたびに思っていました。
そうしたら、この本の中にそのお話がとってもすっきりとした内容で書かれていました。
農業の女神デメテルが木や花や果実に話しかけたり、息を吹きかけたり、やさしく触れたりするとどんな植物も勢い良く育ち、大地が緑にあふれ、花々や果実が香り立ち、世の中が美しいものでいっぱいになる。
しかしある日、彼女が最も愛する娘のペルセポネが地底に住むハデスという神にさらわれ、悲しみにくれたデメテルは花一本にも触れようとしなくなり、地上では作物が育たなくなり、人々はばたばたと倒れてしまう。
神々の王ゼウスがハデスにペルセポネを地上に帰すよう諭すが、そんな時ペルセポネはそれが地底に永久にとどまる事になるとは知らずハデスから受け取ったザクロを口にしてしまう。
全世界が壊れてしまうことを案じたゼウスはハデスを説得し、年の半分は地底で暮らし、もう半分は母デメテルのもとで暮らしても良いという取り決めをする。
それ以来、秋と冬にはペルセポネが地底に下りるために植物の葉も花も落ち、春と夏になれば地上に花や果実があふれる...
さらに要約するとそんな話です。
お母さんなんですね。デメテル。
近所の土手では桜はまだちらほらとしか開いていませんが、スミレやクローバー、道端では菜の花も勢い良く花開いています。
今日のあたたかい風がさらに色んな花々を揺り起こしそうです。
この春も、ペルセポネが地上のデメテルの元に戻って、すべての空の下でイノセントな花々が開きますように...
2011年03月31日
Salt & Pepper
Bonsoir !
ソルト&ペッパー。
17歳のときにSacrementoのアンティークショップで見つけて買ったものです。
手のひらにころんとおさまるサイズで、手描きの絵が可愛くて。
ぶたちゃんの顔はスッキリしたのが一つ穴のソルト、ちょっと不細工なのがペッパーで、それぞれしっぽがSとPっぽく描き分けてありました。
けっこう使いやすくて、実用的なところが良かった。
阪神淡路大震災の時、私は大阪にいて、学校の寮のベッドで「落ちる!」という強い意識で目が醒めたら、そこからさらにものすごい縦揺れが来ました。
そのあとはまわりの部屋の女の子達が部屋から飛び出してきて叫んだり泣いたりしている声と、部屋の中で色んなものが割れている映像を思い出します。
寮の壁にも階段にも亀裂が入っていた。
私の部屋も棚の上のものはみんな落ちて、部屋中こぼれたお醤油の匂いがした。
床の上で、ソルトのぶたちゃんは2つにぱっくり割れていました。
あの大震災も多くの方が犠牲になったり、辛い体験をして、そういうのを間近に見ていて私も辛かった。
今も色々思い出します。
そういうのがあるから今自分が不安定な感じがするのも分かる。
不細工なペッパーのぶたは今もここに残っています。
ソルトと対になっていないとなんとなく寂しいので、あのときから中に胡椒を入れることも無いまま、棚の手前にじっとしています。
辞書でsaltと引くと、
To spill the salt brings bad luck. (塩をこぼすと縁起の悪いことが起きる。)
と書いてありました。
でもあのとき割れたぶたちゃんには塩が入っていなかった覚えがあります。
もうひとつ、
Ye (=you) are the salt of the earth. (あなたがたは地の塩である。)
という文も。
新約聖書のことばだそうで、〈地の塩〉というのは社会の中堅となるべき健全な人たち、を意味するらしいです。
甚大な被害をもたらした大震災で(まだまだ震災の被害の連鎖は止まりませんが)、多くの人の心の中のある部分の価値観なども崩壊したような感が。
これからは、シンプルで、人の心に寄り添うような制度や、スッキリしてわかりやすくて安全なものが作られていくといいな、と思います。
復興の手がかりが、なるべく早くつかめますように...。
ただただ願うばかりです。
ソルト&ペッパー。
17歳のときにSacrementoのアンティークショップで見つけて買ったものです。
手のひらにころんとおさまるサイズで、手描きの絵が可愛くて。
ぶたちゃんの顔はスッキリしたのが一つ穴のソルト、ちょっと不細工なのがペッパーで、それぞれしっぽがSとPっぽく描き分けてありました。
けっこう使いやすくて、実用的なところが良かった。
阪神淡路大震災の時、私は大阪にいて、学校の寮のベッドで「落ちる!」という強い意識で目が醒めたら、そこからさらにものすごい縦揺れが来ました。
そのあとはまわりの部屋の女の子達が部屋から飛び出してきて叫んだり泣いたりしている声と、部屋の中で色んなものが割れている映像を思い出します。
寮の壁にも階段にも亀裂が入っていた。
私の部屋も棚の上のものはみんな落ちて、部屋中こぼれたお醤油の匂いがした。
床の上で、ソルトのぶたちゃんは2つにぱっくり割れていました。
あの大震災も多くの方が犠牲になったり、辛い体験をして、そういうのを間近に見ていて私も辛かった。
今も色々思い出します。
そういうのがあるから今自分が不安定な感じがするのも分かる。
不細工なペッパーのぶたは今もここに残っています。
ソルトと対になっていないとなんとなく寂しいので、あのときから中に胡椒を入れることも無いまま、棚の手前にじっとしています。
辞書でsaltと引くと、
To spill the salt brings bad luck. (塩をこぼすと縁起の悪いことが起きる。)
と書いてありました。
でもあのとき割れたぶたちゃんには塩が入っていなかった覚えがあります。
もうひとつ、
Ye (=you) are the salt of the earth. (あなたがたは地の塩である。)
という文も。
新約聖書のことばだそうで、〈地の塩〉というのは社会の中堅となるべき健全な人たち、を意味するらしいです。
甚大な被害をもたらした大震災で(まだまだ震災の被害の連鎖は止まりませんが)、多くの人の心の中のある部分の価値観なども崩壊したような感が。
これからは、シンプルで、人の心に寄り添うような制度や、スッキリしてわかりやすくて安全なものが作られていくといいな、と思います。
復興の手がかりが、なるべく早くつかめますように...。
ただただ願うばかりです。
2011年03月24日
苺ロール
Bonsoir !
最近苺にハマり中です。
ツイッターでお知り合いになった海野農園さんの苺を先日イベントで購入してから、かなり苺好き度が上がっている感じ
いい素材が手に入ると....どうしてもお菓子にしてみたくなっちゃうんですよねー。
と、いうわけでここのところ続けて苺ロールつくってます。
まず、フレッシュの苺をミキサーでまわしてピュレにします。生地にもクリームにも使う。
生地はスポンジ生地を作るときと同様に卵とお砂糖を湯煎にかけて熱をつけてからしっかり泡立てる。
粉を数回に分けて加え混ぜ、苺のピュレを混ぜてプレートに流し、焼く。
オイル分が入らないけれど、苺のピュレのおかげでしっとり軽く焼きあがります。
クリームはカスタードクリームの要領で、牛乳をそっくり苺のピュレにして作ります。
卵黄とお砂糖を混ぜ、コーンスターチを加えたところに温めた苺ピュレを加えて混ぜ、再び鍋に戻して炊き上げる。
炊き上がりに水で戻したゼラチンを少し加えて氷水をあてて冷ます。
冷めたら少しのバターをポマード状にしたものと生クリームを立てたものを合わせて出来上がり。
冷めたシート生地にオレンジの果汁で作ったシロップをうち、クリームをのばして苺をカットしたものをのせ.....
くるくるっと巻きます。
この瞬間が快感ですねっ♪
巻く前↑
アールグレイ紅茶にもとても良く合います
またロールケーキお菓子教室も開催予定(?)ですので、ふるってご参加ください。
苺ロールは、苺の時期だけ!
今のうちに是非食べにいらしてください
最近苺にハマり中です。
ツイッターでお知り合いになった海野農園さんの苺を先日イベントで購入してから、かなり苺好き度が上がっている感じ
いい素材が手に入ると....どうしてもお菓子にしてみたくなっちゃうんですよねー。
と、いうわけでここのところ続けて苺ロールつくってます。
まず、フレッシュの苺をミキサーでまわしてピュレにします。生地にもクリームにも使う。
生地はスポンジ生地を作るときと同様に卵とお砂糖を湯煎にかけて熱をつけてからしっかり泡立てる。
粉を数回に分けて加え混ぜ、苺のピュレを混ぜてプレートに流し、焼く。
オイル分が入らないけれど、苺のピュレのおかげでしっとり軽く焼きあがります。
クリームはカスタードクリームの要領で、牛乳をそっくり苺のピュレにして作ります。
卵黄とお砂糖を混ぜ、コーンスターチを加えたところに温めた苺ピュレを加えて混ぜ、再び鍋に戻して炊き上げる。
炊き上がりに水で戻したゼラチンを少し加えて氷水をあてて冷ます。
冷めたら少しのバターをポマード状にしたものと生クリームを立てたものを合わせて出来上がり。
冷めたシート生地にオレンジの果汁で作ったシロップをうち、クリームをのばして苺をカットしたものをのせ.....
くるくるっと巻きます。
この瞬間が快感ですねっ♪
巻く前↑
アールグレイ紅茶にもとても良く合います
またロールケーキお菓子教室も開催予定(?)ですので、ふるってご参加ください。
苺ロールは、苺の時期だけ!
今のうちに是非食べにいらしてください
2011年03月18日
いただきます
Bonsoir!
今日のお客様の話。
たまに来てくださる男性のお客様です。
「僕はね、」とテーブル席からシェフに話しかけてくださったそう。
食事と一緒にカラフのワインを美味しそうに飲みながら、
「ねえ、『いただきます』って何で言うのかって話、したかな?」
(シェフ)「いいえ」
「ところで今日僕が食べたものの中で、ひとつだけ生き物じゃないものがある。それは何かわかる?」
(シェフ)「塩、ですかね?」
食事を終えて、
「美味しかったよ」
と気持ち良さそうにお帰りになったそうです。
そんな話を帰ってきたシェフから聞いて、なんか色々考えさせられたし、ちょっと救われた気がしました。
自然って偉大で到底コントロールできるものじゃない。
長い長い地球の歴史のなかの本当に塵のようなこの一瞬。
でもだからこそ、人との繋がりとか、おいしいものを大切な人と食べたときの気持ちの共有とか、命があることとか、奇跡に感じます。
時間はいつも前に向かって進んでいるから、気持ちも前に向かっていかないといけないんでしょうね。
今日は、お昼に藤沢から来てくださったお料理教室の生徒さんだったお客様や、お店に置いた義援金箱に自分のお財布からお金を入れてくれた中学生の女の子の表情、などに本当に色んな感動をいただきました。
ありがとうございます。
そういう気持ちも、いただきます。
今日のお客様の話。
たまに来てくださる男性のお客様です。
「僕はね、」とテーブル席からシェフに話しかけてくださったそう。
「僕の為だけに作ってくれる、っていう時にお店に来るのが好きなんだ。外から見て、ああ、暇そうだなって思うとお店に入ってみる。そうするとね、お店の人も『ああ、よく来て下さいました』って感じで嬉しそうに接してくれる。
逆に繁盛店なんかに忙しそうなときに行くと、『なんでこんな時に来たんだ』って顔されるからね。」
逆に繁盛店なんかに忙しそうなときに行くと、『なんでこんな時に来たんだ』って顔されるからね。」
食事と一緒にカラフのワインを美味しそうに飲みながら、
「ねえ、『いただきます』って何で言うのかって話、したかな?」
(シェフ)「いいえ」
「『いただきます』っていうのはね、色んな〈生き物の命〉をいただくから、それらに対して、『あなた達の命を食べて、いただいて、 私は生かしてもらいます。』っていう意味なんだよ。」
「ところで今日僕が食べたものの中で、ひとつだけ生き物じゃないものがある。それは何かわかる?」
(シェフ)「塩、ですかね?」
「さすが料理人!そう、塩なんだよね。塩っていうのは、地球が出来た時からあって、46億年もの間、ずっと塊りが水に溶けて 海水になったり、蒸発したり、結晶したりまた溶けたりしているものだからね。南アフリカでは岩塩とかすごく価値があった時代 があって、同じ重さの金と交換したりしたそうだよ。最近では、海からとれるものってわかってるけど、だから塩がとれる所は栄えてきたんだよね。塩ってそういうものなんだよね。」
食事を終えて、
「美味しかったよ」
と気持ち良さそうにお帰りになったそうです。
そんな話を帰ってきたシェフから聞いて、なんか色々考えさせられたし、ちょっと救われた気がしました。
自然って偉大で到底コントロールできるものじゃない。
長い長い地球の歴史のなかの本当に塵のようなこの一瞬。
でもだからこそ、人との繋がりとか、おいしいものを大切な人と食べたときの気持ちの共有とか、命があることとか、奇跡に感じます。
時間はいつも前に向かって進んでいるから、気持ちも前に向かっていかないといけないんでしょうね。
今日は、お昼に藤沢から来てくださったお料理教室の生徒さんだったお客様や、お店に置いた義援金箱に自分のお財布からお金を入れてくれた中学生の女の子の表情、などに本当に色んな感動をいただきました。
ありがとうございます。
そういう気持ちも、いただきます。
2011年03月09日
ホワイトデーに♡
Bonjour !
先日青葉シンボルロードの花と緑のイベントで、オーガニックレモンを買ってきたので、さっそく皮と果汁を全部使った焼菓子を作りました。
レモンケーキ、好きです❤。
ちっちゃい頃から、パン屋さんのカウンターに置いてあったようなレモン型のころっとしたケーキが好きで、自分でも色々作ってみたのですが、ちゃんとレモンの香りをさせるには、皮をすりおろして入れたいし、レモンの酸味を出すには、レモンの果汁を入れて作るのがいいな、と。
皮をすりおろして入れるとなると、やっぱり無農薬のものがいいですね。
と、いうことで、オーガニックレモンを見つけると、ついついレモンケーキを作ってしまう。
卵とお砂糖を湯煎にかけて、もったりとするまで泡立てたら、レモンの皮と果汁、泡立てた生クリームを少し、あとふるった粉を加えてさっとあわせ、型に入れて焼きます。
焼いている間もいい香り。
今回のレモンは、通常サイズよりひとまわり大きくて、果汁も2個分くらいありました。
もうすぐ、ホワイトデーなので、詰め合わせを作ろうかな、と思い、オーガニックの紅茶を挽いて加えたフィナンシェ(卵白ベースの焼菓子)も焼きました。
あとは、オリジナルレシピのサブレ2種類。(くるみ・チョコチップ)
春らしくピンクのもしゃもしゃに包まれて。
すでにいくつかお買い上げいただいたので、残りはあと数箱ですが、今年のホワイトデーには、こんな焼菓子セット、いかがでしょうか?
甘くさわやかな香りの詰め合わせです
先日青葉シンボルロードの花と緑のイベントで、オーガニックレモンを買ってきたので、さっそく皮と果汁を全部使った焼菓子を作りました。
レモンケーキ、好きです❤。
ちっちゃい頃から、パン屋さんのカウンターに置いてあったようなレモン型のころっとしたケーキが好きで、自分でも色々作ってみたのですが、ちゃんとレモンの香りをさせるには、皮をすりおろして入れたいし、レモンの酸味を出すには、レモンの果汁を入れて作るのがいいな、と。
皮をすりおろして入れるとなると、やっぱり無農薬のものがいいですね。
と、いうことで、オーガニックレモンを見つけると、ついついレモンケーキを作ってしまう。
卵とお砂糖を湯煎にかけて、もったりとするまで泡立てたら、レモンの皮と果汁、泡立てた生クリームを少し、あとふるった粉を加えてさっとあわせ、型に入れて焼きます。
焼いている間もいい香り。
今回のレモンは、通常サイズよりひとまわり大きくて、果汁も2個分くらいありました。
もうすぐ、ホワイトデーなので、詰め合わせを作ろうかな、と思い、オーガニックの紅茶を挽いて加えたフィナンシェ(卵白ベースの焼菓子)も焼きました。
あとは、オリジナルレシピのサブレ2種類。(くるみ・チョコチップ)
春らしくピンクのもしゃもしゃに包まれて。
すでにいくつかお買い上げいただいたので、残りはあと数箱ですが、今年のホワイトデーには、こんな焼菓子セット、いかがでしょうか?
甘くさわやかな香りの詰め合わせです
2011年03月08日
キッシュ ロレーヌ
Bonsoir !
お休みなので、今日はキッシュを作ってみました。
Quishe lorraine、キッシュロレーヌ。(ベーコン、グリュイエールチーズ入り)
キッシュは基本的に深型が好きです。
自由が丘の紅茶専門店で働いていたときも、ランチのキッシュセットのキッシュは深型だった。
小さい頃、母がお菓子教室に通っていたことがあり、パイ生地を使って家で作ってくれたキッシュがすごくおいしかった覚えがあります。
母のキッシュは縁がなみなみとした底取れの中深タルト型で、のした生地を型に敷きこんだあとに出るロニュール(余り生地)に、溶き卵をさっと塗って、グラニュー糖をふって焼いたおまけパイが姉と私の大好物でした。
(前にも書いたかも)
母がそのおまけパイを作るときは、敷きこんだ余りをたたんで伸ばしたりするのではなく、余白~みたいな部分をそのまま小さな抜き型でぽんぽん抜いていたので、生地の層がつぶれずにちょうどポポロンみたいに膨らんで、軽くておいしかった。
自分でお菓子を作るようになって、パイ生地(=フィユタージュ)を使ったあとに出るロニュールというのは、一度軽く重ねて形を整えて折り、休ませてからまたのして小型パイなどに使う、という専門学校的な知識がついて、自分でフィユタージュを折ってパイを作るときに、たたんだ余り生地で母のと同じ様なおまけパイを作ったら、ぎゅっとしていておいしくなかった覚えがあります。
それで、どうしてだろう、と考えて、そうか!と。
たまに母がチョコレートケーキなど作っているのを見ると、おいしさの理由をほかにもたくさん発見することがよくあります。
あまりプロっぽくないところに秘密があるみたい。
どうしても、お店とかで生地を仕込んで「商品」とか「製品」を作っていると、無駄のないように分割、とか、2次製品としてちゃんとした形になること、とかを考えてしまいがちです。
大体300gで敷きこむ事のできるタルト型用に、できあがり500gぶんだけ生地を仕込むパティシエはあんまりいない。
無駄が多いし。
大体330~350g分割で10台分仕込んで、とか(規模の大きいところはもっともっといっぱい!)でしょうか。
そうして出た余り生地をためておいて合わせて使ったりもする。
でも、300gで敷き込めるタルト型に、500gくらいの生地をゆったり伸ばして敷きこむと、余りは出ても、なんか仕上がりがゆったりします。
商売商売した感じでマニュアルに沿って1から作るお料理と、ハッピーな人がその日の気分に合わせてアドリブも交えながら作るお料理もやっぱり味が違う気が。
鷹揚さ、とか、細やかさ、とか、(もちろん愛情も)みんな味に出るんでしょうね。
それでも商売をやっていれば、どこかの位置でバランスを取ることになるのですが、たまに今日みたいに、ゆったりした気分で馴染んだレシピのお料理を作る、というのはけっこう満たされます。
そういうのも、パトリスさんに教わった。
作るのもそうですが、食べての側で言っても同じように、苦手な人と無言で食べるのと、気のおけない友達としゃべりながら食べるのと、好きな人と好きな音楽聴きながら食べるのとでは、同じ食事の味も全然違う感じになりますね、きっと。
おいしい、は幸せ、だなぁ~と、しみじみ思う今日この頃です。
お休みなので、今日はキッシュを作ってみました。
Quishe lorraine、キッシュロレーヌ。(ベーコン、グリュイエールチーズ入り)
キッシュは基本的に深型が好きです。
自由が丘の紅茶専門店で働いていたときも、ランチのキッシュセットのキッシュは深型だった。
小さい頃、母がお菓子教室に通っていたことがあり、パイ生地を使って家で作ってくれたキッシュがすごくおいしかった覚えがあります。
母のキッシュは縁がなみなみとした底取れの中深タルト型で、のした生地を型に敷きこんだあとに出るロニュール(余り生地)に、溶き卵をさっと塗って、グラニュー糖をふって焼いたおまけパイが姉と私の大好物でした。
(前にも書いたかも)
母がそのおまけパイを作るときは、敷きこんだ余りをたたんで伸ばしたりするのではなく、余白~みたいな部分をそのまま小さな抜き型でぽんぽん抜いていたので、生地の層がつぶれずにちょうどポポロンみたいに膨らんで、軽くておいしかった。
自分でお菓子を作るようになって、パイ生地(=フィユタージュ)を使ったあとに出るロニュールというのは、一度軽く重ねて形を整えて折り、休ませてからまたのして小型パイなどに使う、という専門学校的な知識がついて、自分でフィユタージュを折ってパイを作るときに、たたんだ余り生地で母のと同じ様なおまけパイを作ったら、ぎゅっとしていておいしくなかった覚えがあります。
それで、どうしてだろう、と考えて、そうか!と。
たまに母がチョコレートケーキなど作っているのを見ると、おいしさの理由をほかにもたくさん発見することがよくあります。
あまりプロっぽくないところに秘密があるみたい。
どうしても、お店とかで生地を仕込んで「商品」とか「製品」を作っていると、無駄のないように分割、とか、2次製品としてちゃんとした形になること、とかを考えてしまいがちです。
大体300gで敷きこむ事のできるタルト型用に、できあがり500gぶんだけ生地を仕込むパティシエはあんまりいない。
無駄が多いし。
大体330~350g分割で10台分仕込んで、とか(規模の大きいところはもっともっといっぱい!)でしょうか。
そうして出た余り生地をためておいて合わせて使ったりもする。
でも、300gで敷き込めるタルト型に、500gくらいの生地をゆったり伸ばして敷きこむと、余りは出ても、なんか仕上がりがゆったりします。
商売商売した感じでマニュアルに沿って1から作るお料理と、ハッピーな人がその日の気分に合わせてアドリブも交えながら作るお料理もやっぱり味が違う気が。
鷹揚さ、とか、細やかさ、とか、(もちろん愛情も)みんな味に出るんでしょうね。
それでも商売をやっていれば、どこかの位置でバランスを取ることになるのですが、たまに今日みたいに、ゆったりした気分で馴染んだレシピのお料理を作る、というのはけっこう満たされます。
そういうのも、パトリスさんに教わった。
作るのもそうですが、食べての側で言っても同じように、苦手な人と無言で食べるのと、気のおけない友達としゃべりながら食べるのと、好きな人と好きな音楽聴きながら食べるのとでは、同じ食事の味も全然違う感じになりますね、きっと。
おいしい、は幸せ、だなぁ~と、しみじみ思う今日この頃です。
2011年03月03日
焼菓子仕込み
Bonjour !
昨日は昼からアナナを母にお願いしてお店に出ました。
(これからそんな日も増えていくんだろうな)
お昼の営業後にここぞとばかりに色々仕込む。
ジェノワーズ生地、クッキー生地2種類、オーガニック紅茶のケーキなど。
最近、お菓子を作る作業がやけに楽しいです。
昨日は昼からアナナを母にお願いしてお店に出ました。
(これからそんな日も増えていくんだろうな)
お昼の営業後にここぞとばかりに色々仕込む。
ジェノワーズ生地、クッキー生地2種類、オーガニック紅茶のケーキなど。
最近、お菓子を作る作業がやけに楽しいです。